モブトエキストラ

左利きのメモ魔が綴る名もなき日常

【福島県で小児甲状腺がんが増えている問題について】ゲスト:おしどり

JAM THE WORLD : J-WAVE 81.3 FM RADIO

今年5月18日、福島県の第19回「県民健康調査」検討委員会が開催され、甲状腺に関する中間取りまとめ』という配布資料が公表されました。
この中には、こんな一文があります。
『わが国の地域がん登録で把握されている甲状腺がんの罹患統計などから推定される有病数に比べて数十倍のオーダーで多い』。
つまり、東京電力福島第一原発の事故後、福島県内で小児甲状腺がんが多くなっていると公的文書で示したのです。
こうした見解を示すに至った根拠、原因は何なのでしょうか?
フォトジャーナル雑誌『DAYS JAPAN』の編集委員で、この問題について取材を続けているお笑いコンビ「おしどり」マコさん、ケンさんにお話を伺います。
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/115335.pdf

f:id:ebiharaism:20150721213305j:imagef:id:ebiharaism:20150721213312j:imagef:id:ebiharaism:20150721213319j:image

メモ
  • 比較対象となる数字は国立がんセンターが2010年に発表した2.1人で、調査人数で換算した人数は1.72人です。
  • 「早期発見されただけだ」とする意見については、確かに潜在的なものがあるのは事実です。しかし、それを考慮した予測値は約2倍で今回はそれを大きく超えてます。
  • 印象的だったのは「子供の甲状腺がんは増えない」と言っていた日本医科大の先生が意見を変えたことです。
  • 因果関係が不明な段階で重要なのは疫学(集団を対象とした統計学)で、学者からも厚労省のほうに報告書をまとめて必要性を訴えています。
  • 情報もないし選択肢もない状況は本当にひどいと思います。
  • スクリーニング効果以外に挙げられる可能性としては、「ひばく」と「過剰診断」の2つが挙げられます。
  • 「過剰診断」については福島医科大の執刀医がどのような症例を担当したのかを、証言とカルテをもとに疫学的な観点から判断して適切な手術であったと判断されました。
  • 内部ひばくについて、事故直後の食べ物を調べると女の子よりも男の子が高い傾向にありました。あと、悲しい話ですが、最高値を記録したのはいわき市の4歳の男の子で、当時の行動からお母さんが赤ちゃんを抱っこして、男の子の手を引いて歩いていた事が分かりました。(地面との距離が近くてひばくの影響が大きかったと考えられる)  
  • 現在は福島県のみならず、ヨウ素の分布図と照らし合わせるべきという意見が出ています。
以上。

詳しくはDAYS JAPANの7月号に掲載されているようなので、ご心配な親御さんはお手に取ってみてはいかがでしょうか。
Amazonに在庫が無い場合はサイトからバックナンバーの注文が可能です。


DAYS JAPAN 2015年 07 月号 [雑誌]

DAYS JAPAN 2015年 07 月号 [雑誌]