モブトエキストラ

左利きのメモ魔が綴る名もなき日常

恩赦された七面鳥のスピーチ

8月に入り戦争特番が増えている。
私も意識的に脳みそに入れようとしていて、session-22はだいたい聞いたし、News23の特別編(綾瀬はるかが出てたやつ)とNHKの少年兵のアニメは見た。
あとは、そもそも総研でインタビューしていた100歳のジャーナリストの方の言葉は印象的だった(長くなるから割愛)
ただ、心残りなのはNHKでやっていたキノコ雲の下の人々の再現が見られなかったこと。(ハードディスクの残量はゼロよ!というオチ)

今日は吉田照美さんのラジオのゲストに堤未果さんが出るとのことで、RADIKOで拝聴した。
短い時間ではあったが、経済徴兵制を実現させる為には手厚い社会保障である「国民皆保険」をジワジワ切り崩せば、格差を生み出すことができると同時に、憲法9条を改正することなく徴兵することが可能となる。と、分かりやすく「沈みゆく大国アメリカ」に書かれていることをまとめてらっしゃった。
照美さんも「目からウロコが2枚も3枚も落ちました」と語っていた。

また、夕方にアベダンワがリリースされると聞いたので、テレビでその模様を見ていたのだが…


アメリカには七面鳥を恩赦する習慣がある。
安倍総理のポエムの朗読会を見ているうちに、首をキョロキョロさせて愛用のプロンプターをチラ見する姿が恩赦された七面鳥に見えて仕方なかった。(永続敗戦論をベースにした比喩を踏まえたダブルミーニングょ)

肝心のスピーチの内容については、普段国会で発言している「絶対にありません。なぜなら総理大臣である私が言ってるのですから」みたいな断言はせず、第三者の視点から見た空洞化されたスピーチに感じられた。
磯崎総理補佐官が書いたのだろうか?

スピーチの中では頻繁に「私たち」という言葉を使っていたが、その代名詞が指し示すのは「過去の日本」と「21世紀懇談会」の2つ。
後者についてはきな臭いメンバーの思想が主であって、国民の意見が反映されたものではない。
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戦争責任を後世に負わせるべきではないという意見には同感であるが、当時の指導者の子孫である世襲議員は別だと思うよパトラッシュ。

メディアは「お詫び」がどうのこうのと注目していたが、個人的には勝ち目のない戦争をした日本政府が、日本国民に対してお詫びをしなかったのが残念だ。
戦勝国が敗戦国を裁くというあり得ない裁判が行われ、形式上の戦後処理は行われた。
しかしながら七面鳥たちは恩赦され、戦争で金儲けをしていた財閥も生き残っている。

仮に軍部の言うように自衛戦争であったとしても、特攻に見られる「人間の兵器化」を自国民に行ったことを謝罪しない意味が分からないし、それを肯定した場合、ISの行っている非人道的な行為を認めかねない危うさがあると感じられる。

もっと言うと、会見の質問でニコ動の七尾記者が質問したときに、集団的自衛権によって日本は狙われにくくなると安倍総理は回答していたが、相手がどれだけ強大な軍備を備えていようと「国の為に死ぬこと」が目的であるなら関係がないのだ。
つまり、集団的自衛権は自爆行為者にとっては全く無意味なモノなのだ。

そのうえ政府は川内原発がミサイル攻撃を受けた場合を想定していないし、政府がリスクを本気で考えていないことは明白だ。
にもかかわらず、防衛省は法案が可決することを想定したスケジュールを組んでおり、アメリカのヘリコプターで飛び回っている。
来年の2月には南スーダンに行くだとか。

形だけの民主主義国家で七面鳥に全権委任する国民は鳥頭であるが、違和感を感じた人々は気づき始めている。
戦争を放棄したこの国では、知識で武装するしかないのだ。
語り継ぐ者から学ぶしかないのだ。