そのくせ起きたのは午前6時。いつものように汗をかいて目覚めた。
NHKの「キノコ雲の下で何があったのか」という特番を見た影響で血生臭い夢を見た。
言い争う二人の男が互いにナイフで体を永遠と差し合う夢。
肉と骨を露出した人間が徘徊する姿は映画やゲームなどで「ゾンビ」として描かれる。
しかし、70年前にいたのはゾンビではない。
キノコ雲の下で3000℃の熱線に焼かれた命のある人間だ。
現代人は人間から「人間の形態を奪う」という残酷に疎くなっているのかもしれない。
これは何も物理的なことだけではなく、権利の問題も当てはまるだろう。
古臭い郷土資料館をTSUTAYAに解放することで、どれだけの知的財産を失うのか考えることもしない。
間抜けを通り越せば目の前に垂らされた札束めざして戦場まで走るだろう。
そろそろハロウィンシーズンか。
ゾンビが街を徘徊するかもな。
今朝の夢は風刺が効いていた。