先月26日、ケニア大統領報道官は象牙の密猟、密輸を決して許さないという決意を示すことを目的に保管している象牙120トンを焼やして処分する方針を明らかにしました。
120トンの象牙は少なく見積もってもアフリカゾウ4000頭分に相当する大変な量です。
なぜアフリカ諸国で象牙の密猟が絶えないのでしょうか?
世界各地で起きているテロとの関連も指摘されている象牙密猟をめぐる問題について、NPO法人「アフリカゾウの涙」の共同代表、山脇愛理さんと考えます。
象牙について
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2016年2月3日
年間4万頭のアフリカ象が殺されている。日本の象牙に対する規制はゆるく、昔から所持していると言えば密猟品でも分からない。そのうえ、パーツで持ち込まれる抜け穴もあるので普段ハンコとして使っている可能性がある。
@ebiharaism 密猟にはアルシャバーブのような武装組織が関与していて、象牙2本で大使館を襲撃できるほどの資金を得ることができる。そうした組織からアフリカ象を守る為にレンジャーが監視をしているが、武力差がある為、常に危険と隣り合わせ。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2016年2月3日
@ebiharaism そんな中、象が蜂を怖がる習性を利用して養蜂をすることで密猟者から守る動きがある。一番必要なのは象牙を必要としない社会。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2016年2月3日
以上。
Kenya burns 105 tons of ivory, thought to be the largest stockpile ever destroyed: https://t.co/DJLrXVSBf5 pic.twitter.com/FAiQvnCKEQ
— The Associated Press (@AP) 2016年4月30日
ケニア、象牙105トン焼却 ゾウ8千頭分、取引に反対 - 共同通信 47NEWS
【ナイロビ共同】ケニア政府は30日、象牙の取引を認めない姿勢を鮮明にするため、密猟者などから押収した象牙約105トンを首都ナイロビの国立公園で焼却処分した。象牙の処分量としては世界でも過去最大の規模で、ゾウ約8千頭分に相当するという。
ケニヤッタ大統領が11ある象牙の山の一つに火を付けた後、ケニア野生生物公社の職員らが次々と他の山に火を付けた。
ケニヤッタ氏はその後の演説で、象牙の全取引を禁止するよう今秋のワシントン条約締約国会議で訴える考えを改めて表明した。国内在庫の取引を認めている日本などへの圧力が強まりそうだ。
『一番必要なのは象牙を必要としない社会』という山脇さんの最後の一言は重いですね。この放送を聞くまで私は日本の規制の緩さについては知りませんでした。
メモにもありますが、密猟した象牙であっても、それらしい話を作って昔から所持していると言えば通ってしまうそうです。また、身近なものでいえばハンコに姿を変えている象牙も珍しくありません。
象の密猟について日本政府はそれほど関心がないのかもしれません。しかしながら、密猟による経済が成り立つ前に対策をしなければイタチごっこになりますし、何より象が絶滅してしまいますね。
放送の中では中国の富裕層が漢方薬にサイの角を欲しがるから、サイも乱獲されているという話も出ていたと記憶しています。
漢方薬の効果は確認されていません。
サイは富裕層の気まぐれに付き合うために生存し続けてきたのでしょうか?
また、アルシャバーブといえば海賊文化やISといった武装組織の顔を持っています。
経済活動のために簡単に倫理を捨ててしまう現状を貧困と呼ばずに何と呼べばいいのでしょうか。
その点ではアルシャバーブも富裕層も貧困に違いありませんね。