モブトエキストラ

左利きのメモ魔が綴る名もなき日常

HUNTER×HUNTER 33 & ヒソカの過去の感想

群像に割かれて大陸までたどり着かない

何年ぶりだろうか。
ようやくハンターハンターの新刊が発売された。32巻ではキメラアント編の終結からゴンさん救命パートと協会内部のクーデターへと物語が移った。
なかでも、キルアの妹に位置付けられたナニカは何でもありの力を持っており「だったら最初からキメラアント消しちゃえばよかったじゃん」と思ってしまったのを思い出した今日この頃。

最新刊ではクーデターという問題を抱えたまま、ビヨンドネテロを監視しつつ暗黒大陸の調査をするという、海外ドラマのような群像劇が描かれている。
バトルシーンはほとんどないので、ドンパチ大好きっ子たちには退屈かもしれない。

協会内部のクーデターの調査をする為に牛が緋色の目の情報と引き換えにクラピカへ協力を要請した。
利害関係のない第三者でなければならないのと、レオリオの紹介が人選理由。
この時点で牛はクラピカの念能力を把握していなかったが、ダウジングチェーンが役に立ちすぎてハンター試験を利用して暗黒大陸への渡航へ潜り込もうとするスパイを軒並みふるい落としていった。
牛の心を鷲掴みにしたクラピカ。
そのクラピカの心を鷲掴みにしたレオリオ。腐女も楽しめる内容となっている。

ジンの念能力を確認する為にパリストンが臭い芝居をうつも、他人の能力をすぐに真似できるという特技でレオリオの技を再現。他人の能力を盗むのは団長の専売特許だが、ジンの場合は凝と攻撃を食らうことで再現できる模様。

ジンが暗黒大陸に行く理由はドン=フリークスという人物に会うためではないかと思われる。ここでジンの親父の可能性が浮上する…
暗黒大陸に関する書物は西と東の二編があるが片方しか見つかっていない。このことから300年かけて今もその書物を書いているとかいう話。
となるとドン=フリークスは死ねない病気にかかっていると推測される。つまりジンのハントはこの病気の解毒によりドン=フリークスを救出すること。そのためにレオリオの才能を必要としていると私の脳内細胞が言っている。

一方、その頃、ゴンさんはというとネフェル=ピトーとの死闘を繰り広げた代償で念が使えなくなったという謎展開。
ナニカはヤブだったのか?
キルアが知ったらどうなるのか?
疑問は尽きないが主人公はジンとクラピカにバトンタッチしたのは間違いない。

協力内部のスパイの洗い出しは成功し、クラピカはクラピカで緋色の目の回収をしなければならない。
その為には所持しているカキン王国の王子(おそらく人体収集家)に接触することが必須。
ここもややこしくて、カキン王国は王位継承者を決めるために王子と王女が最後の一人になるまで殺し合わなければならないのがしきたりだそうで、その殺し合いが暗黒大陸へ向かう船の内部で行われるという(ハンター試験のネテロ会長みたいな展開)
また、カキン王国の王子と王女には各自守護獣がいるとか。何なんだよというぐらいに冨樫先生が盛り込んできますよ。
クラピカが警護するのは生まれたての赤ちゃん。「赤子の手をひねる」とはまさにこのシチュエーションのためにある言葉である。

おそらく、この後の展開はターゲットが赤子の命と引き換えに緋色の目の交換を持ちかけてくることになるのだろう。
クラピカは「仲間のためなら何でもする」という台詞を言っていたので、ここらへんが興味深いところ。
王子の守護獣と見せかけて、実は裏切り者のサルの念獣(ゴレイヌさんおっすおっす)みたいなすり替えあったりしてね…さすがにココがつながる事はないか。
クラピカの他にノストラード組はセンリツ、バショウ、ビスケ、クラピカの師匠が他の王子の警護を担当する。
ちなみにネオン=ノストラードと親父は出てこない。ゴンさんはネオンと同じ末路を辿るのだろうか…笑


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↑これはおそらく冨樫嫁が描いたと思われるビスケ。最新刊はこうした挿絵も楽しめる内容になっている。



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最新刊の発売を記念してなのか、石田スイ氏がヒソカの過去を描いたらしい。
かなり本編の内容を踏襲していて、ハンター試験時のナイフ投げてきたのをキャッチして殺したパートだとか、天才肌で気まぐれな性格が反映されている。個人的には違和感はなかった。ストーリーの内容は「あ、コイツ犯人だな」ってすぐに分かる親切設計になっている。
石田スイ氏によって書き足されたヒソカの人間性については意見が分かれるかもしれない。
その部分を具体的に言うならば、アバキという少女が入浴した後の浴槽の中で自慰行為を行ったヒソカがバンジーガムを身につけるというシーン。
語弊を恐れずに言うと今までのヒソカはゲイ的な視点を持っていた。今回のシーンを踏まえると女性にも興味があるということになる。
となると、ビスケが言っていた「あいつは嘘をついている」というのは『どっちもイケまっせ!』というダブルミーニングになるではないか!

ビスケスゲーな!(ぜんぶお前の想像だけどな)

また、対談の最後にはこのエピソードに続くようなさらなるヒソカの過去を描きたいなぁと冨樫先生がフラグを建築した。「いつになるか分からないけど」というプレゼント付きだ。

100年後かなぁーー

HUNTER×HUNTER 33 (ジャンプコミックス)

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