JAM THE WORLD : J-WAVE 81.3 FM RADIO
厚生労働省のまとめで全国の児童相談所が昨年度に対応した児童虐待の件数が、過去最多を更新したことが明らかになりました。
前年度にくらべておよそ16パーセント増え、10万件を超えています。
増え続ける児童虐待への対応を強化するため、厚生労働省は、子育てに問題を抱える家庭を支援する拠点の整備を進める方針とのことですが、
こうしたなか、フィンランドで児童虐待を激減、さらに出生率もアップさせた育児支援制度・ネウボラに注目が集まっています。
これは、どんな制度なのか?世田谷区長の保坂展人さんと考えます。
以下、ツイートメモです。
フィンランドのネウボラについて→昭和女子大学でこの話を聞いて画期的だなぁと思ったのがきっかけです。日本語で言うと「かかりつけ医」に似ていて、生まれてくる前からネウボラおばさん達が妊婦さんのケアを行い学校入学まで続きます。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2016年8月24日
ネウボラは無料なのですか?→そうですね。かつて死産が多かった歴史があり、1920年に出産育児の仕組みを作ろうという話がでて、制度が出来上がったのは1940年代になってからです。生まれる前からネウボラおばさんが両親と子供の記録をつけて、この記録は50年間保存されます。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2016年8月24日
母親や父親、或いは他の家族はどのようにサポートしてるのでしょう?→フィンランドは子供を産み育てる国No.1ですが日本は32位です。フィンランド大使館で見たもので「育児パッケージ」というものがありまして、この箱の中には育児に必要なものが入っているんです。(140ユーロか箱が貰える)
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2016年8月24日
育児を両親の仕事として捉えているのではなく、社会で育てるという認識が共有されています。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2016年8月24日
リスナー)ネウボラは日本の文化に合いますか?→フィンランドと世田谷を比べると保健師さんの人数が少ないです。親になるにあたっての講座や1人で出産を迎える方には場所と助産師をつけるというサービスがあります。1人の保健師さんをずっと付けられないので5つのチームを作りました。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2016年8月24日
障害を持つ方に対する窓口を27カ所増やしましたので、将来は同じようにニーズに合わせて増やしていきたいと考えてます。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2016年8月24日
産休や育児休暇に対する捉え方によってシステムが変わるのでは?→妊娠した方に対して子育て利用権というのを与えてます。両親のワークシェアリングが認められるように自治体と企業に働きかけていく必要があると思います。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2016年8月24日
保育園を作って3歳児の待機率は解消できても、お母さんが長く休めないという問題があるのです。やはり32位ではだめですよ。10年前と比べたら少しずつですが、子育てに優しいほうに転換してきてると思います。 #jwave
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2016年8月24日
私たち一人一人に何ができるのでしょう?→孤立した母親の中には思いつめて手を出してしまうケースがあります。区として皆さんが繋がり合えるスペースを設けていこうと考えてます。いつでも来てネウボラおばさん達に相談してその場で手続きできるようにはまだなっていませんが、目指すのはそれです。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2016年8月24日
以上。
ネウボラという制度を始めて知ったのですが、出産を迎えるにあたって140ユーロか育児に必要なパッケージを選べるという制度は素晴らしいですね。
フィンランドの子育て支援 - フィンランド大使館・東京 : フィンランドについて : フィンランドの子育て支援
↑フィンランド大使館のホームページに画像があるのでご確認下さい。
オムツ代だけでも馬鹿になりませんし、洋服もすぐ着れなくなってしまいますからかなり助かることでしょう。「楽しいムーミン一家」をそのまま体現してる社会風土はすごいと思いました。