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モブトエキストラ

左利きのメモ魔が綴る名もなき日常

「日本発狂/著 手塚治虫」の感想

ラストシーンの君の名は。

去年NHK手塚治虫さんの特集が放送され、その中で司会の伊集院光さんが選んだ一冊がこの「日本発狂」でした。

「死んだ人間はUFOであの世に連れていかれて、向こうの世界でも戦争をさせられる」というあらすじと共に紹介され、面白そうだなぁと思って買ってみました。

 

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が、しかし…

あらすじがほぼネタバレだったので引き込まれるほどの驚きはありませんでした笑(これは困った)

 

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ただ、いくつか面白いところがあって、手塚さんが藤子先生とかをキャラクターで登場させてるんです。

こういう遊び心っていいですよね。

 

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あと輪廻転生の考え方も面白くて、この話の中ではプシー粒子という情報因子が死んだと同時に違う個体の中に入っていくという考え方をしてるんです。

 

【記憶転移】臓器移植で人格や性格が変わる事はあるのか? - NAVER まとめ

 

現実的な事例をあげると、内臓の移植によって、移植された側にドナーの記憶が芽生えたということがあります。

 

素朴な疑問「イモムシが足を1本失った状態でサナギ→蝶々になったとき、体の一部を失っているの?」気になる答えは……!?:らばQ

 

また、自然界に目を向けるとイモムシが蛹になってドロドロに溶けて蝶になる過程でも記憶が受け継がれているという実験もあります。

手塚先生みたいに「生まれ変わり」というか、記憶に流動性があるとまでは言い切れませんが、脳以外でも記憶を受け継ぐ可能性は十分にあると私は思います。

そういう意味で、昔にこういう科学的な着眼点と輪廻転生という生命のテーマを作品の中で調和して描いていたということがすごいと思います。

仮説にストーリーを付けて物語にするのって複合的なスキルが必要ですからね。

 

現代の商業漫画やアニメのどれだけに哲学があるのかと考えてしまいます。そればかりか安易なアニメ化によってアニメーターが悲鳴をあげている実態は本末転倒で。

ただ、手塚治虫という人が絵を描かないと死んでしまう人間だったので、それを基準にしてしまうと常人は死んでしまうという問題もあって。笑

遺伝子レベルのデータの書き込みがどのように行われるのかは分かりませんが、最近は擬人化された動物のデジタルアニメが流行していて、私にはその作品の何が面白いのか理解不能な一方で、確実に手塚治虫の遺伝子を継いだ人間がいるんだなぁと思うのでした。(人はそれをケモナーと呼ぶ)

 

で、全く「日本発狂」の本文に触れないままこの感想文はラストを迎えるわけですが…笑

とりあえずラストを見て頂きたい。 

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胸熱です!

まさに「君の名は。」なんですもん。

しかも「君の名は。」に出てくるテッシーはムーの愛読者という設定で、北村一郎の生まれ変わりであるこの少年もオカルト本を読んでいる。

川村元気さんか、新海監督が引用したのでしょうか?

いやぁ、思わずドキッとしてしまいました。

輪廻転生は昔から考えられてきた概念ですから、何もかもが手塚治虫の発明品だというつもりは毛頭ありません。

ただ、先に手塚先生が描いてしまっているものがあまりにも多いので、後世の人間はどうやって手塚治虫を越えればいいのかという難問を突きつけられています。「実は前世は手塚治虫でした」という人間が現れない限り、まぁこのハードルを超えるのは難しいでしょう。

面白い漫画やアニメを描く人間に正当な対価が払わらなければ、あの世で殺し合いをさせられるので、絵を描くために生まれた人間の手が血で染まらない社会であって欲しいですね。…というブラックなオチで。

 

 

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