モブトエキストラ

左利きのメモ魔が綴る名もなき日常

1月2日 野生の思考

00-06 ×

06-12 ×

12-18 B

18-24 C

 

B. 東北地方 -0-0-1-0=1

C. 関東地方 -0-0-0-1=1

 

 

合計回数     -0-0-1-1=2

 

15:35 宮城県沖 40/4.1 ①

19:48 東京湾    60/4.2 ③

 

 

世界のニュース

国内のニュース

 

陸海空 正月SPの感想

正月SPって言ってもどうせ再放送だろうと思ったんだけど、ほとんど放送されてないカットだった。とくに副音声でU字工事の二人がどんな気持ちだったのかとか、スタッフチームの裏話を言ってるのが面白かった。

ドローン操作を担当していたクリスティアンは「益子ちゃん」と呼び合うぐらい仲が良かったけど、こちらの要望通りの撮影をしてくれないからクビになったとか、ヘンリー号の中で通訳の西河さんが女性を口説いていたけど、その娘は16歳で危うく終身刑になりかけたジャングル恋物語とか。しかもナンパメールを奥さんに誤送信する常習犯とかバラされててちょっと面白かった。

一番面白かったのがとある村にナスD班が訪れた時。建築技術は日本で言うと大正ぐらいのレベルなのにテレビもDVDもネットもあるという生活様式を見て、ナスDがずっと喋ってたところ。

自分たちのコミュニティの中で文化レベルを上げるのはある程度限界があって、他のコミュニティや文化と刺激し合わないと発達しないんでしょうね。

その点でナスDもホルヘさんも子ども達に勉強を教えてあげたいけど躊躇する場面もあったりして、文明の波に飲まれて堕落してしまわないかどうかを考えていた。

多分、向上心のある人間にはこの上ない薬なんだけど、向上心がない人間に技術力を与えると毒になって依存症になるんですよ。テレ東だったと思うけど、100円ショップの品物を海外でひけらかす番組あるじゃないですか? その品物を作っている工場は中国や南アジアにあるのにこの人達何やってんだろうと感じます。部族アースを見ていると、自分たちの生活様式や文化レベルに疑問を持つんですよね。

クロード・レヴィ=ストロースという作家が野生の思考という本を書いていて、その中にトーテムポールの概念として「ブリコラージュ」について述べています。冷蔵庫の中の食材で美味しいものを作るのって設計図がない思考じゃないですか。限界値が決められている中で自由度を高めることが文明の成熟だとしたら、向上心や好奇心は必要不可欠なんですよね。じゃないと、思考回路がテンプレートになるし生活様式はコンビニエンスになっていく。だから、異文化交流は物質的なものではなくて、アイデンティティや哲学を理解し合うことが何よりも重要なことなんでしょう。

繰り返される「吸収」と「成長」のバイオリズムの中で、タイミングを間違えて吸収すべき時に成長して空洞化したり、成長すべき時に吸収して栄養過多で怠惰になったりする。あるいは先進国による植民地的な経済圏や、傀儡国家になったりしてアイデンティティが分断されていくこともあるでしょう。社会の岐路に立つ時は民主主義による合意形成が不可欠ですが、部族というサバイバルの塊ならば乗り越えられる障害だと私は思います。

最後に、今回の正月SPが単なる総集編ではなかったところに、余すとこなく伝えようというスタッフチームの心意気を感じました。今週末の無人島の続編が楽しみです。