モブトエキストラ

左利きのメモ魔が綴る名もなき日常

あああ

ブラジルとメキシコの一戦は異なるカウンターの仕掛け方に注目して見ていた。

相手にボールを持たせて相手のミスからカウンターを仕掛けるのがブラジルで、ボールを追い回して奪取してカウンターを仕掛けるのがメキシコという感じに見ていた。

スコアが動いたのは後半になってから。

ネイマールがゴールを決めたわけだけど、仮にネイマールが潰れたとしても後ろにもう一人居るという厚みがあって、王国の意識の高さが伺えた。

点を取りに行かざるを得ないメキシコはドスサントスを投入。見ていてちょっと懐かしい気持ちになった。

時間がなくなるにつれて苛立ちを隠せないメキシコはラフプレーをする場面があった。韓国戦の感想で書いたけど、これがいつものメキシコだ。

怒ってしまったら冷静にプレーもできないので、ブラジルはこの時点で勝ちを確信していたのかもしれない。

試合はそのまま終了。メキシコのW杯が幕を閉じた。(コロンビアと同じように国内政治が動いてる時期の開催となった)

続いて日本とベルギー戦。

試合前の溜まり場でカメラにチラチラ映るルカクの表情がやばい事、やばい事。

「点を取ってやるってばよ!」と言わんばかりのオーラを放っていた。子どもとタッチを交わし、頭を撫でる吉田麻也とのギャップが面白すぎる場面である。

ホイッスルが吹かれた。

「攻めるベルギーと守る日本」という形にはなったが、意外なことにオープニングのシュートを放ったのは日本のカーガーワァーシンジィーだった。

選手の距離感が抜群に良かったので、パスも回るし、ミスをしてもすぐに組織的なディフェンスに移行できてベルギーが攻めあぐねていたように見えた。(ルカクの足元深くにボールが入って1点免れた場面は運だけど)

後半まではスコアレスだった。

1点を取りあうような試合内容になるんじゃないかと思えた。それぐらい張り詰めた雰囲気が漂っていて、脳内麻薬が出すぎたのかNHKの実況アナウンサーが長友の事をナガモトと呼び出す一幕もあった。(12人目の選手かな?)

均衡を破ったのは原口だった。

普通だったら切り返して中にパスをする場面。そこを意表を突くように振り抜きネットを揺らした。

病院で闘病するファンの男の子にどれだけ元気を与えただろうか。素晴らしい判断だった。

誰が予想しただろうか。日本がベルギーから2点を奪い、圧倒する展開となった。柴崎はいくつかのミスをしたが、それを帳消しにするような活躍をした。柴崎が乾にボールを供給するたびにワクワクした。

その一方で川島がボールに触るたびに恐怖心を抱く自分がいた…。(お願いですから止めてくれと)アザールのシュートがポストを叩く場面もあったがアレは枠外なので問題ない。

この頃になると実況アナウンサーも壊れ始めて、実況解説でもなく、応援解説でもなく猫になっていた。面白いやんけ。

先にカードを切ったのはベルギー。

身長差を活かしゴールを奪いに来た。

………。

正直ここら辺の場面はあまりにも衝撃すぎてツイートする手も止まってしまったし、詳しく覚えていない。

日本のゴールの右側からベルギーがヘディングで折り返したボールがそのままゴールへ吸い込まれた。川島はジャンプをせずに見送ったと記憶している。

センタリングだったとしても、結果的に「ヘディングでループシュートを決められる」という非常に珍しく、キーパーに取っては屈辱的なゴールだ。

そしてさらにセンタリングを上げられて、中央で頭を合わされて同点に追いつかれた。川島は中を見ていなかったように見えた。DFの寄せが甘かったのも原因かもしれないが、追い上げている相手に対してペナルティーエリアで厳しく行ってPKを献上するという嫌な想像をしたのがギャップを生んだのかもしれない。

それからは一進一退の攻防が続いた。

日本にしてみれば何とか延長まで同点で持ちこたえたいという感じに見て取れた。

柴崎はすでにピッチを退いていて、ボールの供給源は香川を起点とするものと、長友を起点とするものに分かれていた。ここにもっと連動する動きがあればシュートに繋がったかもしれないが、足が重いというか、あまりサイドチェンジも見られなくなった印象がある。

最後のチャンスとなったのはゴール前の距離のあるFK。蹴るのは本田。今日一本目のキックでありながら無回転気味のコースを攻めたいい球だった。枠内に入っていたがクルトワが止めるには十分余裕がある距離だったのだろう。

そしてこれが結果的に赤い悪魔にチャンスを与えてしまった格好となった。残り時間はほとんど無い中で、ベルギーのカウンターは恐ろしいほど速く虚を疲れた日本は後手に回った。パスで崩され失点し、ホイッスルが鳴った。

ブザービーターみたいなものだ。

いやぁ、本当に悔しい負け方をした。

ピッチの中の選手だけでなく、勝利の二文字が手のひらからこぼれ落ちるのを見ているしかなかったベンチの選手もさぞかし悔しかった事だろう。

アギーレとハリルのゴタゴタも反省材料にして、有能な若手を起用して強いチームを作って欲しいと思う。あと、大杉漣さんも天国から見てると思う。

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あああ。