小説家・宮部みゆきさんが「出会っていなかったら今の作家としての立ち位置は無かった」というゲームとは?!▼9月12日(木)21時~(TBSラジオ「ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ」)
宮部みゆきさんがゲストと聞いて、楽しみにしていた矢先に最強台風が上陸。
どうにか生き残って聴くことができた。
番組ブログで正式な書き起こし記事が出るかもしれないけど、メモを残しておく。
宮部さん)私はリスナーなので初めましてって感じじゃないんですよ。タマフル時代からのリスナーです。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2019年9月12日
宇多丸さん)光栄でございます。最新刊の本格SF「さよならの儀式」を拝読しました。合理で割り切れない感じが宮部さんの小説だなぁと感じました。
宇多丸さん)ゲームとの出会いは?
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2019年9月12日
宮部さん)32歳の時。専業作家になって体調不良になった時があって。本を読むのは罪悪感があったり、同時期の作家さんの新聞広告があると動悸がしたりして、友達に「トルネコの大冒険をやってごらん」と言われたのがふりだし。
宇多丸さん)どうでした?
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2019年9月12日
宮部さん)すごい楽しい! 家族がマリオをやるのを見ていた事もあったし、亀で機数を増やしていてくれてもすぐに「ピューン」って。笑
宇多丸さん)当時のゲームはシビアでしたからね
宮部さん)ダンジョンから持って帰ってくるというのが楽しくて。有名どころはやってみて、スーファミ版の神々のトライフォースは今でも神ゲーで、最後のEDで泣きました。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2019年9月12日
宮部さん)私はFFはⅦから入って後戻りしてやったりして、ゲーム音楽も好きだったので、この時期にスーファミのトルネコに出会ってなかったら今の私は無いかもしれない。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2019年9月12日
宮部さん)タクティクスオウガの広告が素敵で、私にできるかどうか分からないけど、「詰め将棋みたいなゲームだよ」って言われて、やってみたかったので1年間かかってやってみたら、バッドエンディングだったの。それで攻略本を買ってーー
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2019年9月12日
宇多丸さん)正しく物語を語らねばという作家性を感じますね
宮部さん)誰か仲間にしなかったからといって、映画も小説もエンディングは変わらないじゃないですか。それでどの選択ももっともらしいんですよね。その辺から私の作品は長くなっていったの。全部のキャラに設定を加えて、どんどん大長編を書く時代が10年ぐらい。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2019年9月12日
宇多丸さん)2年で大正解の作品に出会えたのは良かったですね。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2019年9月12日
宮部さん)ザ・プレイステーションや電撃プレイステーションのバックナンバーは全部買ってましたし、やらない攻略本も買ってました。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2019年9月12日
宇多丸さん)どんなまんだらけなんだ…。今もあるんですか?
宮部さん)400蔵書ぐらいあります。好きなゲームライターさんが3人くらい居て、その人の名前を見たら問答無用で買うの
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2019年9月12日
(ここでリスナーメール。当時の攻略本には小説が付いていたものがあるという話へーー)
宮部さん)サガ・フロンティアっていう7人の主人公がいる作品の攻略本に、全ての主人公が出る小説があって、パロディもあってこの小説は凄いなぁと思って。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2019年9月12日
宇多丸さん)icoにも影響を与えてますか?
宮部さん)そうですね。
宇多丸さん)まさかゲームライターさんも宮部さんに読まれてるとは思ってなかったでしょうね。デニー松山さんというペンネームだそうです。他にはどうですか?
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2019年9月12日
宮部さん)幻想水滸伝も攻略本を読んでやりました。
宇多丸さん)これが本当のカンストという感じがしますね。
宮部さん)レベル99にしますし、アイテムも全て取りますし、隠しボスも倒します。好きじゃないRPGでも三周はします
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2019年9月12日
宇多丸さん)いつ仕事するんですかって気がするんですけど…(番組恒例のダメ人間臭を感じ取った瞬間である)
宮部さん)編集さんからよく言われましたけど、1人だし、当時はペットも飼ってなかったので、FFⅦを4周、5周してもまだやりたいから、今日のノルマはここまでだから書こうって。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2019年9月12日
宇多丸さん)ゲームで仕事の能率が上がるタイプですね。笑
〈メモ、ここまで〉
ネ+申+口^2=神回
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2019年9月12日
面白すぎたわぁ。
#宮部みゆき さんのお話は #バイオハザード、#もじぴったん、#クロックタワー、#アローンインザダーク、#アウターワールド、#フィロソマ、#パンツァードラグーン、#月花霧幻譚、#ソウルサクリファイス と続いていきます…(続きはラジオクラウドで配信します)#game954 #utamaru #プレイステーション pic.twitter.com/2fkLULDD8y
— マイゲーム・マイライフ (@mygame954905) 2019年9月12日
お話が面白くて、あっという間に時間になってしまった。
RPGの全てのルートを踏破して、レベルはカンストさせて、アイテムのコンプリートしてって、これはゲーマーとしての体力が物凄く高くないこと。しかもこの経験が長編小説に繋がってるというのがとても興味深くて、ゲームで世界観を楽しむ目を養って、自身の作家性によって言葉で新たな世界を構築していく、これは面白すぎますね。今回の放送では時間がなかったけど、『もじぴったん』というタイトルが出ているのも印象的。
あと、気になったのが宮部さんが完璧主義者だった場合、橘慶太a.k.a.レクター博士と同じルートに行く可能性もある。
ここらへんの闇をつついて欲しいなぁ。
次週も楽しみ。