モブトエキストラ

左利きのメモ魔が綴る名もなき日常

読書感想文

「日本スゴイのディストピア〜戦時下自画自賛の系譜〜/著 早川タダノリ」の感想&本はヤバいという気づきについて

【「日本スゴイ」ブームの実態とはなんなのか?】ゲスト:早川タダノリ - モブトエキストラ 先日の「JamTheWorld」の特集で面白そうだなぁと思って購入しました。 私は基本的にラジオばかり聞く人間なので、最近はテレビ番組をほとんど見てないんですけど、…

「サキ短編集/著サキ・翻訳 中村能三」の感想

又吉が愛してるって言ってた 星新一さん以外で誰かの短編集が読みたいと思って探していた。小説でも漫画でもいいという感じで、そこにこだわりはなかった。 なかなか見つからないので助っ人外国人に頼ることにして、サン=テグジュペリの近辺までやってくると…

1月11日 買って良かったもの

00-06 C 06-12 BB 12-18 H 18-24 H B. 東北地方 -0-2-0-0=2 C. 関東地方 -1-0-0-0=1 H.九州地方 -0-0-1-1=2 合計回数 -1-2-1-1=5 01:22 小笠原諸島西方沖 470/5.1 ① 06:54 福島県沖 30/3.8 ① 09:06 福島県中通り 90/4.0 ② 15:42 熊本県…

「旅のラゴス/著 筒井康隆」の感想

二度も奴隷にされる主人公 どうしようかと悩んでやっぱり買ったパターン。 買うのを思いとどまった理由は、何年も前に「ロストオデッセイ」というゲームの小説を読んだことがあって、同じような話だったらどうしようか…と考えてしまったのが理由。 それでも…

「劇画ヒトラー/著 水木しげる」の感想

ホームレスから死神へーー 前から気になっていたけど、なかなか買うきっかけがありませんでした。 水木しげるさんのタッチで描かれたヒトラーなんておどろおどろしいですし、レジで「この人こんな本の読むんだぁ」なんて思われるの嫌じゃないですか。 でも、…

「ゾンビ日記/著 押井守」の感想

なぜそんなに美味しそうなのか 「想像ラジオ」と一緒に買ったんです。 「ゾンビ日記」というタイトル 100% 読みたくなりますやん。 しかも押井守監督の「小説」ですからね。どんな文章を書くのかも含めて気になりました。 これぞ我が銃、これに似たものは多…

「本当はひどかった昔の日本ー古典文学で知るしたたかな日本人ー/著 大塚ひかり」

ページをめくるたびに気分が重くなる… ふと考えてみると、抽象度の高い小説や、ノスタルジックに溢れた小説を読んだあとはだいたいノンフィクション作品を読んでいることに気がつきました。いつの間にか現実に引き戻す読書サイクルが私の中にできているよう…

「想像ラジオ/著 いとうせいこう」の感想

あの人の走馬灯が聞こえる この本は以前から読みたいと思っていたけど、ハードカバーの1500円が高くて買えなくて、田舎の図書館には無くてそのままで、私の中では時が止まっていた。 それが書店に行った時に、本棚の端から人差し指で背表紙をなぞりながら平…

「猫/クラフト・エヴィング商會 井伏鱒二 谷崎潤一郎 他」の感想

時代を超えた育成日記 みなさんは動物がテーマの本を読みますか? 私は10代の頃にヘリオット先生の小説を数ページ読んでリタイアした記憶があります。その後の興味は「へんないきもの」へ流れてしまって、動物をテーマにした文学作品はほとんど読んだことが…

「こちらあみ子/著 今村夏子」の感想

本の表紙にはヤギのような動物がいて、インパクトのある帯とのギャップが。 「何度読んでも衝撃ダ」なんて言われたら読みたくなってしまいませんか。 平積みされた本の中で異彩を放つこの本を読むことにしました。 こちらあみ子 一体、どんな内容なのか全く…

「そして生活は続く/ 著 星野源」の感想

腹痛と不屈の男、星野源 私が一番最初に星野源を見たのは2009年。糸井重里さんが運営している「ほぼ日刊イトイ新聞」の中で特集された腹の弱い男たちの記事だった。 今でも読めるのでリンクを貼っておきます。 ほぼ日刊イトイ新聞 - はらよわ男の座談会。 こ…

「SOME WHERE not HERE〜ここではない何処かへ〜/著 小野崎まち」の感想

秋の読書週間ということで新しい本を求めて書店へ行きました。 どれが面白い本なのか分かりませんからいつものように何となく見渡して、手にとって「違うなぁ、うーん…」なんて思いながらローラー作戦をやってました。 ニーチェの格言みたいなのをまとめたも…

「10分間ミステリー THE BEST」の感想

IQと10をかけてますよね? いつしかCDのベストアルバムしか買わなくなった私にとって、ミステリー小説のベスト版という見出しは「ホイホイ」に違いないのです。そのうえ好きな色が青とオレンジなので、表紙に対する印象も良い。 しかしながら、一つ問題があ…

「君の名は。」の感想

小説ができるまで 私は新海誠監督を知らなかったので、アニメーション監督の作品を小説で初めて知るという形になりました。まずはこの小説が形作られる経緯ついてまとめておきたいと思います。 「あとがき」には小説の制作環境が書かれていて、アニメーショ…

「侯爵サド夫人」の感想

毒親に悩む貴方に捧ぐ 前回、夏だからホラーを読んでみたわけですが、イマイチ怖くありませんでした。他に怖いものはないだろうか?と考えてみたところ「お化けなんかより、人間のほうが怖いよ」というテンプレを思い出しました。 じゃあ、サイコスリラーの…

「文豪たちが書いた怖い名作短編集/彩図社文芸部編集」の感想

怖いって何だろう? 私が子供の頃、夏休みに入ると真昼に「怖い話」をテレビでやっていました。 そういえばフジテレビの「ごきげんよう」は終わってしまったから、稲川淳二さんの話を聞く機会も減りましたね。 今の私には「怖い話」が怖く感じられません。創…

「日本会議の正体/著 青木理」の感想

私にとってラジオは必要不可欠な存在で、JamTheWorldを聴くことは日常の一部となっている。世の中の様々な事件や出来事に対して多くの見方ができるので聞いてて飽きない番組だ。 だがしかし-- いくらメッセージを送っても読まれることはほとんどなく、私の…

『三日間の幸福/著 三秋縋』の感想

過去にとらわれ今に絶望し、未来を閉じる若者の希死感 「世界から猫が消えたなら」の感想 - モブトエキストラ 去年の暮れに「世界から猫が消えたなら」を読んで感想を書いたのを思い出したのは、先日立ち寄った本屋の中でだった--。 お金がないのに、つい…

HUNTER×HUNTER 33 & ヒソカの過去の感想

群像に割かれて大陸までたどり着かない何年ぶりだろうか。ようやくハンターハンターの新刊が発売された。32巻ではキメラアント編の終結からゴンさん救命パートと協会内部のクーデターへと物語が移った。なかでも、キルアの妹に位置付けられたナニカは何でも…

「カニバリズム 最後のタブー 著 ブライアン・マリナー/訳 平石律子」の感想

ガールフレンドを食べた日本人という出落ちぱっと見「バカリズム」と読んでしまう「カニバリズム」については、昔話やゾンビ映画、或いは昨年戦後70年を迎えて注目が集まった映画「野火」http://nobi-movie.com/の中では、殺し合いしている場合ではない過酷…

「暴露 ースノーデンが私に託したファイル /著 グレン・グリーンウォルド /訳 田口俊樹 濱野大道 武藤陽生」の感想

人々は「知らないこと」を知らないーー 中卒が世界に暴露したこの本に関しては以前から買おうと思っていたのですが、他の本を買ってしまってお金が無くなって…今に至ります。なぜこのタイミングで読もうと思ったのかといえば、刑事訴訟法と盗聴法の改正案が1…

「死んでいない者 / 著 滝口悠生」の感想

これからを考える子どもたち、これまでを考える大人たちこの本はまずタイトルがウォーキング・デッドっぽいし、表紙がバトルロワイアルっぽいから絶対に面白いだろうと思って借りました。ええ、残念ながら違いました。内容は、一人の人間がこの世から去るこ…

「ロリータ/著 ウラジーミル・ナボコフ /訳 若島正」の感想

幼形成熟の国私が本の感想を書くときのほとんどは、どうしてこの本を手に取ったのかで始まり、その多くが表紙やタイトルが理由だった。しかし、今回の場合はそうではない。本の表紙にはソファに足を伸ばす少女が一人居て、その本のタイトルは「ロリータ」で…

5月2日 プロパガンダと虐殺と現在と

00-06 H1106-12 HHHHHHAHBH12-18 HHHCHHHBHH18-24 HHHHHHA. 北海道地方-0-1-0-0=1B. 東北地方 -0-1-1-0=2C. 関東地方 -0-0-1-0=1H.九州地方 -11-8-8-6=33合計回数 -11-10-10-6=3700:13 熊本県熊本 浅/1.7 ①00:39 〃 浅/2.0 ②01:06 〃 浅/…

4月29日 えぐい

00-06 HHHHHHH06-12 HH12-18 H1618-24 HHHHHHHH.九州地方 -7-2-16-7=32合計回数 -7-2-16-7=32 00:00 熊本県熊本 浅/1.9 ①00:22 〃 浅/2.6 ②02:47 〃 浅/2.5 ②04:25 〃 浅/3.4 ③04:32 〃 10/3.0 ③04:33 南太平洋 M7.304:57 熊本県熊本 10/2.8 ②05:08 〃…

「憂鬱たち/金原ひとみ」の感想

とめどない通り魔的な妄想読む本をタイトルで決めている私にとって「憂鬱たち」というタイトルは直球だった。抑鬱を飼っている私は灰色の空の下を鉄の身体で歩いていることがある。だから、少なからずのシンパシーを感じてしまったのだ。作者の名前は「金原…

「それでも命を買いますか? ペットビジネスの闇を支えるのは誰だ」の感想

アウシュビッツのある国と比喩される…杉本彩 TVパーソナリティ(1) - YouTube杉本彩さんが動物の保護活動を行っているのを知ったのは、日本外国特派員協会の会見を見てからです。それまでは社交ダンスのイメージしかありませんでした。改正動物愛護管理法の…

「クマにあったらどうするか 〜アイヌ民族最後の狩人 姉崎等〜」の感想

足の速い奴ほど…↑この絵が可愛いのでつい借りてしまいました。この本はアイヌ民族の風習、姉崎さんの生き方から見える戦争体験や戦後の生き方、もちろん猟師に関する部分もあって盛りだくさんの内容となっています。こうした本を作ることは歴史的にも価値が…

「パニック・裸の王様」の感想

これは殿堂入りだわこの本。やべーです。マジでこれは最近読んだ本の中でNo. 1ッ!!特に抜きん出ているのは触らずとも物質の質感や形態を感じることができる程の表現力。本書には4つの話が綴られているんですが、その中から各話で見られたキラーリリック…

暗黒帝鬼譚の感想

いきなりの路線変更に驚いた写術的な表紙の絵がなんとも気になる。ジャンルは多分サスペンスホラーだろうと推測して、内容も確認せずに借りました。いやー。まさかエログロの世界だとは…笑書かれたのは初代プレステのバイオハザードが発売された年と同じ1996…