モブトエキストラ

左利きのメモ魔が綴る名もなき日常

今週のNNNドキュメントの感想

NNNドキュメント|日本テレビ

NNNドキュメント
今週は1000のレシピを作った94歳のおばあちゃん先生のドキュメンタリー。
構成としてはその先生が書いた手紙をナレーションで読みつつ、福井県の豊かな環境の中で孫娘さんとの二人暮らしを中心にスクロールしていく感じでした。
90歳を超えてから記憶力が低下してきたと言いながらも、かなりお元気で言葉も聞き取れるし、感情表現も豊かで、なおかつ文字が綺麗でした。健康の秘訣みたいな事を質問するシーンはとくにありませんでしたが、だいたい料理の事を考えているかお裁縫をやっているそう。
発言の内容を聞いていると、料理は生命の源という哲学があって、だからこそレシピを書き残すのだし、娘や孫に覚えて欲しいっていう確固とした思いがあって驚きました。

情熱大陸 | MBS

ここで話が逸れますが、同じ日の夜にやった情熱大陸で特集されたのが被災地でボランティア活動を続ける尾畠さんでした。戦後の食料不足の時は残飯を漁ったり、カタツムリを食べたこともあると語っていて、自分の原動力になっているのは若くして亡くなった母親に褒めてもらいたいという思いがあるそう。(宇多田ヒカルの「大空で抱きしめて」ですよ)
その悲しみがあるから、被災地で手助けしたり、汚泥をスコップでさらいながら遺留品が無いか探すんです。
純粋なうえに情にもろい人で、辞書を傍らに置いて新聞読んでいるシーンはクラシックな格好良さがありました。

 

お二人の話を並べると「人との繋がりが個人を強くしているなぁ」と感じます。(私の中には全くない回路なのでとくに)
悲しみに寄り添える人間であり、他人の幸せを喜べるという能力があると、恐らくどこの集団でも受け入れてもらえるんでしょうね。きっと。お二人からはその強さを感じました。

 

ドキュメンタリーの話に戻りますが、後半パートではおばあちゃんの面倒を見ていた孫娘さんが結婚して、母親になって、引っ越していくという大きな変化が訪れます。おばあちゃんの気遣う感じと、寂しい感じと、車内のシーンで孫娘さんが自分の子どもに教えたいって言うシーンが良かったですね。書き残してきたレシピと哲学が伝承されていたという証拠です。
毎週欠かさず見てるわけではないんですけど、NNNドキュメントは刺さりますね。