モブトエキストラ

左利きのメモ魔が綴る名もなき日常

うわべ

http://www.jcp.or.jp/web_policy/2015/09/20150919-yobikake.html

政府によると採決は可決されたらしい。
私の個人的な意見としては、あれを認めることは国の恥であり、日本が先進国ではないことの証明であると思うのだ。
ジェットコースターに乗る為なら何時間も待つくせに、雨が降ってるから選挙に行かない人間もどうかしているし、嗚呼、不満を口にすればキリがない。

採決のゴタゴタについて、与党の議席が多数であるから可決されるのは当然の結果。野党がやっているのは茶番だ。という意見があった。
これは頭のいい人の考え方だ。

私は頭がよくないので、与党側から造反する人間が出る可能性を捨てないし、その意思は尊重しなければならないと思う。
つまり、「既に多数決で決まっている」という意見の中には「多数派は何をやっても良い」というプログラムが働いている。
この危険なプログラムを制御する為に議会があるわけだが、その人達の目には「茶番」にしか映らない。
実に合理的な考え方である。
ためらいなく人を殺せる資質があるので、どこからかスカウトが来るかもしれないな。

それと、10本もの法案を一気に出したせいで未だに「集団的自衛権」と「集団安全保障」の区別を理解しないまま意見している人達も多い。
SEALDSの青年たちのコールを聞けば分かるはずだが、彼らが否定しているのは「集団的自衛権」だ。
興味のない人に重大な問題の概要さえ伝えられなかったメディアの責任は非常に重いと私は思う。

金子勝教授が発展途上国で起こるクーデターを見ると、まずテレビ局を制圧して、次に通貨をコントロールすると言っていた。
NHKのトップに籾井を、読売はもともとCIAなのでデフォ、フジテレビには総理の甥っ子、テレ朝の報道ステーションではスタッフと上層部が古賀さんを降ろすゴタゴタ(いまや懐かしい)、ニコ動は麻生副大臣の身内が入っている。
日銀の総裁も白川から黒田へ。
政府にしてみれば、あとは軍と武器を手に入れるだけだったのだ。
メディアの人間は危機意識が足りなかったし、自分たちの仕事が権力の監視であるなんて思いもしなかっただろう。
今回、様々なデモをネット中継していたIWJやOurPlanetTVなどの存在意義は大きい。
何せ、議会は音声も聞き取れないし、速記も残らないのだから。

このクーデターは大企業や一部のメディアや宗教家を味方につけて結束を強めたかもしれないが、立憲主義と民主主義に対する戦線布告なので、大きな反発が起こるだろう。
本当に野党がこの国の為の政治を行うならば、イデオロギーにとらわれない場所を作るのは賛成だ。