JAM THE WORLD : J-WAVE 81.3 FM RADIO
今夜のBREAK THROUGHのゲストは、おととい可決成立したいわゆる共謀罪法案に対して、
「一般人も監視の対象になり、社会から健全な批判性が失われる」と、反対を表明していた
芥川賞作家の平野啓一郎さんをお迎えします。今回、監視社会や捜査権乱用につながる懸念を残したまま、採決されたわけですが、
監視社会はどこまで進むのか? その危険性と私たちの生活への影響について。
そして、新著の「自由のこれから」の中で語られている
人工知能やビッグデータ、そこから生まれるレコメンド機能など、
テクノロジーの進化や監視社会によって、
人間の自由意思は、どう変わっていくのか?
以下、メモです。
初めまして。作家としてはだけでなく社会的な発言をされていて、「自由のこれから」みたいな本を書いたのは初めて?→新書はいくつか出していますが珍しいですね。新自由主義について書いてるうちに共謀罪が出てきたので触れざるを得ませんでした。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2017年6月16日
✳︎作家としてだけでなく
具体的に言うと?→法案について大臣がまともに答弁できず、パレルモ条約はシチリアで作られたマフィア対策でテロ対策ではない。また横領罪などの重犯罪は対象から外され、軽いものが対象になっている。共謀の判断材料がLINEの既読や目の合図など曖昧で危険です。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2017年6月16日
→作家の視点からリスクの管理と書かれていますね?→これは予防医学の視点で、健康な状態から監視続けなければ予防できない。これを刑法で考えると、予防したいのは分かるけど全然マッチしてないんです。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2017年6月16日
→本にある10時から発砲する決まりがある場所で10分前に早足になってる人間を売ったという話→警察に対するリスペクトは必要です。ただ、別府の監視や足利事件の児童ポルノの嘘などがあるんです
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2017年6月16日
✳︎「売った」ではなく「撃った」
→警察は武器を持っていて、信頼より先に制御が必要ですよね→忖度ではないですが、相互監視によるリークの可能性があると、犯人に見られないように過剰適用しようとする。権力に対して意見しなくなる、抑圧効果になると思います
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2017年6月16日
→前川氏の出会い系バーが一例ですね→告発している証言とは別問題。人格攻撃は恐ろしいですね
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2017年6月16日
→ある自治体が社会実験で子どもの通学路に大量の監視カメラをつけ、アンケートをとったら7割が賛成したというのですがどう思いますか?→日本の場合はロンドンのように合意の上で設置するのではなく、個人が設置したものを捜査機関がタダ乗りしているんですよね。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2017年6月16日
→テクノロジーの発展と共に捜査機関は使いたがるでしょうからね→小説の中で書きましたが、弁護側や市民側がアクセスできるようにしないと、顔認証などで大量にプライバシーが侵害されるでしょう
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2017年6月16日
→安心安全のためには監視カメラが必要だとして、殺人の半分が家庭内で起きているのだから家庭内にカメラを付ければいいと僕は言ってるんです笑→モバイルのカメラが監視カメラ化する環境にあるのでどう使っていくのか考えるべきでしょう。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2017年6月16日
→自由について、ショッピングのターゲット広告に触れてますね?→今起きているのは偽装された自白性、カーブに差し掛かりスピードを落とすけど、そもそもそういう道として作られている。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2017年6月16日
→面白いと思ったのは自動運転について。運転する自由が無くなると書いてますね→リスク管理として自動運転の事故率が減れば、人間をコストとして考える→自由でもなく管理していくと→ユーザーインターフェースの裏には複雑なメカニズムがあるのに、表面上の簡単さとデザインだけにしてくれとなる
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2017年6月16日
共謀罪についても分かりやすく簡単にしてくれればいいという考えになるのでしょう
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2017年6月16日
→考えないようになっていると→情報が多いので疲れているのかもしれません。面倒くさいことがビジネスになっていくし、日々の生活にいっぱいで考える時間がないという意見があります。だけどその生活自体が変わるものを中長期的に考えないとますます生活が苦しくなります。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2017年6月16日
→ニューズウィークの記事で日本の若者が政治を考えなくなっているという記事を見ました→政治家について考えなくなったと僕は思います。子どもの頃、盆踊りに来た政治家に未来を託そうなんて思いませんでした。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2017年6月16日
投票する人だって政党は決まっているけど、投票所に行って名前を確認して書くみたいな方はいるでしょう→戦後、僕らは平和な時代を生きてきましたが、70年経って為政者が強硬な姿勢を見せ始めた理由についてどう思いますか?
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2017年6月16日
→「マチネの終わりに」で書きましたが、国家が一個人の依存対象として弱体化してきた。国家にどうにかして欲しいと思わなくなり、グローバル企業が担えない軍事権などを強化しようとしていると感じます。→そろそろ時間です。本当に楽しかったです。→ありがとうございました。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2017年6月16日
誤字と不自然な文章が多くてすいません汗
テクノロジーの進化と監視社会というテーマについては星新一さんも作品を残していますね。延長線上にある社会問題について、鋭敏な感覚を持った作家が「こうなったら嫌だよね」というディストピア作品として読者に語りかける。ジャーナリズムとは別の切り口で問題に警鐘を鳴らす重要性を感じました。
「銭湯更衣室も丸見え」と騒然 ロシアのぞき見サイトの謎|暮らし|ライフ|日刊ゲンダイDIGITAL
監視カメラの問題性については以前、初期設定のままの世界中の監視カメラにアクセスできることが「Insecam」によって明らかになりました。
番組の中でも論点の一つになりましたが、監視カメラの運用ガイドラインを作る段階にあると思います。
政治活動にほとんど参加しない日本の若者 | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
それと、ニューズウィークの記事はこれだと思います。リンク貼っときますね。
番組の音声はradikoのタイムフリーで聴けます。期間は一週間なのでお早めに。