明けまして差し替え
年が明けてしばらく経ちました。
最近だとGADOROさんが出た回が放送されたんですけど、残念なことにクリティカル負け。次は誰が出るのかなぁなんて思っていたらUZIさんが逮捕されるというショックなニュース。
ジブさんが謝罪したり、メンバーや関係者がTwitterでコメントするなか、フリースタイルダンジョンの中で誰よりも実直に仕事をしていた鬼は怒っていました。これについてバズフィードが記事にしています。
ラッパーUZIの大麻所持逮捕 般若がブログで語った「20年もやってきてなにやってんだよ」
『HIP HOPを文化に残すというコンセプトだったはずなのに、どうして捕まるような事をするんだ』というシンプルな批判だと私は感じます。
ネットでは「海外では大麻が解禁されている地域もある」という意見も散見されましたが、あくまでそれは海外の話であって、それをファッションとして取り入れて経済の道具にするのではなく、日本で産声を上げたHIPHOPを文化に残すことに意味があるのだと私は思います。それにHIPHOPを構成する要素は「DJ・MC・ダンサー・グラフティ」であって薬物は必要がありませんし。
もちろん何もかも脱色されたクリーンなイメージを作るためではなく、リアルを追求するスタンスは理解します。だからこそ晋平太さんの一件で『ルールは守れ』と皆んなで確認したわけですからUZIさんの責任は重いでしょう。
(そういえばお正月にNHK-FMでやってた10時間のラップ特集よかったですね)
ーーと、いうことがあって番組の内容は差し替えとなりました。2代目山下オーディションとかどうなるんでしょうね…。
先週は総集編が、そして今週は昨年末に放送された口迫の模様が放送されました。
口迫を見てなかった私には棚ぼたです。
カッコいい人が多すぎて誰に注目すればいいのか、迷いますが中でも注目株のMU-TONのラップがカッコよかったのでそこだけ書きます。
VS TEAM 崇勲
先行はTEAM 崇勲
トラックは「Welcome TO The Dungeon/SKY-HI」
NAIKA)What's up ダンジョン調子どう? ぶちかましに来た
勘弁してくれや 後ろにいるのはインフルエンザ
CHICO)MU-TON 輪入道さんとDOTAMA
はっきり言っとくけど MU-TON a.k.a.意味のない英語並べるだけマン
なら意味ないじゃん
輪入道)意味全部ちゃんとあるぜインフルエンザ
でも俺らがきっちり勝つぜ 韻踏む喧嘩
分かるか この場 King stand up
なんかガタガタ言ってブルってんじゃん? おい
DOTAMA)アイドルみたいにインフルエンサー
群馬のおじさんと沖縄のちびっこ連れて来ても勝てねぇぜ 春日部の大仏
超退屈 お前一言で言うと老廃物
NAIKA)てめぇ 口悪ぃな この野郎!
PTAの一番上にいる嫌なお母さんみたいな顔してんじゃねぇよ
崇勲)お前も何言ったって 老廃物吐き出すんだよ 同じ人間だからな
……
スベったじゃねぇかよCHICO)スベってねぇぜ ビートの上乗っかってアイススケート
よりもMicrophone checkして 今決める鉄砲
DOTAMA)いやいや 俺は絶えず循環 まるでWu-tangみたいに空間掌握する
俺の方に決まってるだろ スベりまくりのおっさん おっさん
NAIKA)そのマシンガンはお前らじゃないんだよ 俺たちになくなるぞ 中途半端な立場
崇勲)2ターンテーブル 3人突っ立ってろ!
CHICO)突っ立ってろ これまたここも結局 通過点と
言わせる このMicrophone使うベロ
Ya know my steelo 肌はイエロー
MU-TON)Allright 突っ立ってたって bb ノリが違うから こんなツーダン ツーダン
【コンプラ】1.2.3 shot ぶりっちゃう? スウィッシャー 太巻きで包まりてぇ輪入道)包まって太巻きの【コンプラ】お前らは全然乗れてないビート
突っ立ってんのはお前らの方 ここに同志 居残り掃除
以前はチームDOTAMAが優勝しているのもあって、初っぱなから3on3の上手さが際立ってるように感じました。
崇勲みたいに無音状態をスベり芸でリカバリーするのも上手いんですけど、淀みないんですよね。
今回のリーダーが輪入道さんというのも面白くて、熱血でも冷静でも攻められるバランサーじゃないですか。だから「いかに仲間を引き立てるか」という点と、「いつ自分のアクセルを踏むのか」、あとは「仲間の口から出たワードで踏んでいく」っていう3つの要素が随所に見えて上手いなぁと。
CHICOさんもカッコいいけどMU-TONはバイリンガルなラップにも見える一方で、言葉を音に変換する能力がズバ抜けて高いんだと勝手に思ってます。要は日常会話における擬音の役割を英語でやっているっていう。そういうスタイルのラッパーが私には思い当たらないから余計に光って見えるのかもしれません。
VS TEAM FROK
先行はTEAM 輪入道
トラックは「Liar Liar/B.D.」
MU-TON)What's up B-BOY B-GIRL
おっさん達よりも乗れるクラシック 耳すましな
frip me DOTAMA 輪入道の三銃士
出した即興のBrand new shit
DOTAMA)派手な服のおじさんとガラの悪いおじさん連れてきても勝てませんよ
「知らねぇ」「知らねぇ」連呼してるおじさん
レペゼン 福島・栃木・千葉 お辞儀しな
SIMONJAP)SIMONJAPが潰すぜMU-TON 悪魔とダンスは続くぜ ずっと
サイプレス)お前に負けた お前に負けた 今日 俺にあるのは勝ちだけだ
FROK)間違いねぇ こんな三銃士
30代後半が一番ジューシー
SIMONJAP)Thank you【コンプラ】っていうよな感じ
やってやるフリースタイル これが肝心
FROK)初めて対峙するな輪入道
俺が一本筋で退治するぜ まるで狩人
狙う急所 外さねぇ お前に300万の請求書は書かさねぇSIMONJAP)何が相撲取り 大してなかったじゃないの 韻とフロウと詩
サイプレス)そのまんま3人で始める 今から葬式
輪入道)これはマイクテスト ちゃんと終わったら書いてやるぜ請求書
お前の心を抉んぞ そんでぶん取る 3人ともウンコ
MU-TON)抉る ページをめくる 早すぎる sticky トップスピード
生き埋めにするコンクリート
3人で操縦してるコックピット
SIMONJAP)生き埋めにしてるコンクリート
俺は乗っかってる 戦闘機のコックピット
上からお前をぶちのめしてやる おいおい まだまだ逃げんじゃねぇぞ
サイプレス)俺たち3人のラップでほっこりとさせた後に逝かせてやるよぽっくりと
FROK)ぽっくりと活かすコックピット
常に置いてある物はフォーク1個だ
この試合はかなり面白くて、それぞれの個性が発揮された名バトルに思います。
SIMONJAPさんが恐らくFワードのコンプラで「バトルはこうやるもんだ」ってにラップした後にに、DOTAMA先生がバリアフリーと日馬富士で踏んでコンプラでやり返してるのはとても面白い。
その後に同じく二代目モンスターとなった輪入道さんに対して、FROKさんが名前でさらりと踏んで見せる感じはヤバい。
言われたらやり返す感じで輪入道さんが前に出たら、今度はMU-TONがそのワードを拾って踏んでコンビネーションを魅せる。
TEAM FROKはその後、コックピットに固執しすぎた感じはありますよね。仮にもう1ターンあったらDOTAMA先生が
「フォークの数え方は一本です。そんなことも知らないんですか? 韻を踏むために単位を変えるのやめましょうね」とか絶対に言ってるでしょうね。笑
面白かったなぁ。
来週はTEAM 輪入道 VS TEAM 呂布カルマが放送されるみたいですが、果たしてその後はどうなるのかは分かりません。
サイバーエージェントがスポンサーから降りることはないと思いますが、テレ朝側がどう判断するかでしょうね…。
感想は以上です。