モブトエキストラ

左利きのメモ魔が綴る名もなき日常

【TPP合意による著作権の延長と非親告罪化がもたらす影響について】 弁護士 福井健策さん

JAM THE WORLD : J-WAVE 81.3 FM RADIO

現在、日本とアメリカを含む12カ国でTPPの交渉が進められています。
工業・農業製品の輸出入に関することなど24分野ある交渉課題のうち、著作権分野について、近く合意に至る見通しが出てきました。
その合意内容のポイントは2点。
著作権保護期間は70年間にする」
著作権社でなくても著作権侵害を訴えることが出来る“非親告罪化”」。
この内容で合意されると、エンタメ業界や私たちの生活にどんな影響があるのか?
この問題に詳しい骨董通り法律事務所の代表で、弁護士 福井健策さんにお話を伺います。
  •  TPPの合意の可能性は?→五分五分か6:4というところ
  • TPPに合意した場合の影響は?→アメリカには影響はありませんが、制度の違う日本ではかなり影響が起こるでしょう。著作権が死後70年ということで生前と合わせると大幅な延長になります。ミッキーマウスくまのプーさん…実名どんどん出しちゃいましたけど。
  •  違いされがちですが日本は著作権において完全に輸入国ですから、民間がアメリカに対して、本来なら必要のない著作権使用料を払うことになります。赤字になるでしょう。
  • 著作権の侵害は10年以下の懲役か1000万円の罰金ということが親告罪で運用されてましたが、これが非親告罪となります。50万人が訪れるコミックマーケットの同人誌は第三者により処罰される可能性がありますから、委縮効果は大きいでしょう。
  •  秘密交渉の中でどういった取り決めがされるのか?→権利者が見つからずに死蔵される場合があるので、世界では著作権を短くすべきではないかという議論があります。TPPはこれに逆行するもので、国会で反対したところで切ることができないんですよ。
  •  様々な人の意見を吸い上げて反映し、各国がセーフガードの措置を取れるようにして欲しいと思います。
メモは以上。
番組の中で同人誌に見られるパロディー作品や二次創作物も訴訟の対象となる可能性が挙げられていたが、それならば「ジャングル大帝」のパクリである「ライオンキング」もアウトではないか?
そうやってギスギスした世の中になるのか。