恩赦とはいったい…。
今夜のファクトリサーチTVは『恩赦』についての特集だった。
関東ローカルでは勿体無いぐらい分かりやすい内容なのでメモしておく。
まず今回の報道について番組が法務省に取材したところ、あくまで今言われているものは新聞紙報道であって正式なものではないし、恩赦は行政が決める事であって法務省も分からないとの回答。
↑実際に恩赦があった年と件数がコチラ
恩赦には個別恩赦と、基準を設けて一律に行われる政令恩赦の二つがあり、「減刑」・政治家を赦す「復権の例」・公訴権も前科も無くなる「大赦」が存在するという…。
もともとこの恩赦のシステムは奈良時代から続くらしく、近代では時代の変化を刑罰に反映させる意味合いもあるようだ。しかしながら為政者が恣意的な運用をする可能性は残る。
ちなみに数が多いものでは道路交通法違反が大半だという。一般人でも官報(一部140円)で確認できるらしい。
オウム死刑囚の一斉執行について恩赦が適用されてしまうから行ったのでは?
ーーというTwitter上の疑問を専門家に尋ねたところ、過去に実際に和歌山県で一家殺害を行なった死刑囚(2年逃げて良心の呵責に耐えきれず自首した)が終身刑になった例が存在するという。(Aが生きている場合、現在98歳になっている)
この時の選定基準は強盗や強姦など二つの罪が付いている者には適用されず、殺人罪のみのAが適用されたそうだ。
罪が重い者が適用される点など腑に落ちない部分があるが、インタビューに答えた斎藤氏は基準を設ける場合に国民感情が反映されるので可能性は低いとの見解を示した。
いやぁー。何となくのイメージはあったけど、前科も残らないという部分はリセットボタンがすぎやしませんか?と怖くなった。
公文書を改ざんした罪も残らないという事もあり得るわけだし、どれだけ現在の天皇皇后両陛下が象徴天皇制について考えて、行動して積み上げても、腐敗した政治が「天皇の政治利用」という手法で悪事を働き続けるなら無駄になってしまう。国民感情というポピュリズムではなくて、制度設計の不備を理解したうえで一人一人の意見が反映されなければ改善されないと思う。
気に入らないからやり直すソシャゲとはワケが違う、前途多難なリセットボタンの話だった。