開封しもうした
40度を超える怒酷暑が幾分和らいで、今日は26度の過ごしやすい気温です。
このあと水曜日に最強台風が接近するので嵐の前の静けさにアーメンといったところ。おーまいがっでーむ。
汗が本に付いてしまうのを嫌って、そのままにしておいた一冊を今日開封しました。
その本とは『Casa BRUTUS 美しい暮らしをつくる本』
- 名宿で眺める、美しい本
- 私の暮らしのバイブル
- インテリアを名著に学ぶ
- 毎日めくる、料理の本
- 絵本からデザイン書までいろいろな本の話
- 日々の暮らしをちょっと変える本
- あの人の本棚
- 本のある空間は、美しい
- BOOK GUIDE 毎日の生活を変えるブックガイド
ジャンルが多いので読者はどこかしら刺さるであろうというハリネズミの布陣。
作品の紹介というよりも、本はいかに暮らしに彩りを与えるかというコンセプトの企画で、ブルータスの『危険な読書』特集が好きな私は読んでみたくなって購入しました。(読む前から刺さってホイホイ)
冒頭のほうはビジュアル重視なので、個人的にはあまり刺さらなかったです。
でも、北欧の図書館の紹介は面白かったですよ。
日本と違って本の値段が高いこと。だから市民は図書館に足を運ぶ機会が多いし、冬が長いから読書の習慣が生活の一部になっていると。
このパートを読んでいる時に当然、日本との比較として考えるわけですが、私の頭の中にとある疑問が浮かびました。
高知県立大学で蔵書3万8000冊焼却 貴重な郷土本、絶版本多数|高知新聞
「どうしたら高知の本は焼かれずに済んだのだろうか?」と。
知性を養う場所である図書館が本を焼いたというのは衝撃で、どうにも腑に落ちない話です。
現代は誰でも簡単に繋がれる時代なので、欲しい方に譲るという事が容易にできるんですよね。
似たような話だと「大学の購買で発注を間違えて大量の商品が余ってるので助けて下さい!」というのはあるあるネタだし、交通の問題があっても北海道のパン屋さんは無事にパン売る事ができました。また、老舗の画材店が店じまいする時に高価な油絵の具が激安で手に入ると話題になったり、成功例はたくさんあるんですよね。
交通事情で死ぬほどパンが余った北海道のパン屋さん 「おいパン食わねぇか」の呼びかけで大逆転売り切れを果たす - ねとらぼ
閉店間近の画材屋さん、油絵具を半額にしても捌けなくて困っている…「油絵人口少ない」けど「高くて困ってたので嬉しい」という声も - Togetter
手段はあったと思いますけどねぇ…。
さぁ、ページをめくるぜ!(情緒不安定)
かこさとしさんの本棚の写真があって切なくなりました。R.I.P.
作家の本棚は知識の源泉ですから、貴重な写真ですね。
村田沙耶香さんが今村夏子さんの作品を選んでたよパトラッシュ。
まだパラパラとめくった程度ですが、一つ思ったのは刺さる本って、売れるかどうかよりも、作者の「伝えたい」という強い想いがあってこそだと思うんです。それが作家の重要な性質で。その哲学であったり、生き方や感性に触発された第三者がその本の素晴らしさを伝える事で認知されていくというのが普通だったんですよね。現代の情報速度が速すぎるから古く感じるというのもあるかもしれないし、そういう表面的な理解が当たり前の経済圏で流行を狙った作品ほど廃れる速度も速い。
だから、私は第一印象で『これ意味分からないけど面白そう』っていう感覚になったら買うことにします。
もう表紙には騙されないぞ!と。