モブトエキストラ

左利きのメモ魔が綴る名もなき日常

チェックメイトの感想

チェックメイトとはいつたいぃぃ…?

チェックメイトと言われてまず私の頭に浮かんだのは、チェスよりも先に上島竜兵のギャグでした。相手を指差して「チェックメーイト!!」と絶叫するだけのギャグです。これはギャグそのものよりも、空間にこだまする上島竜兵の声の残響に面白さがあって、ジャンルでいえば日本庭園の「ししおどし」と同じだと思います。
Σおっと! 気付けば幕末志士の話をするはずが、上島竜兵の話をしているではないか!

といっても、私が持っている上島竜兵ボキャブラリーなんてほとんど無いのだけれども…。笑

タイムシフト予約していた3月6日に放送された幕末生を見ました。ダチョウ倶楽部みたいにMさんを加えて3人組になるという伏線ではなく、かなりぶっ飛んだ内容となっていました。

【前半戦】
①坂本を特定しようとするネットトロール問題
②西郷のマンションの写真をGメールで送ってきた人間の問題

まず前半戦はこの2点。
写真は別人であるにも関わらず騒動は止むどころか、ますますエスカレートしました。
シャカ本さんが休業宣言した直後、今度は『西郷のマンション』という不審なメールが糸幕末縦の糸はあなた横の糸はわたしのメールアドレスに送りつけられてきたそうです。メールの最後に「西郷ソロ不要 見苦しく金を稼ぐな」という一文があり、多弁探偵SAKAは「犯人は誰なのか分からないけど、尾行は西郷である事を分かっていないとできない。日頃から交流のある身内の犯行の可能性が高い」とコーヒーの飲みながら推理しました。(幻想)
それでも315さんは「身内だとは思いたくないし、みんなでワイワイお酒を飲んでゲームをすればワンチャンあるんじゃないか」と言います。そんな竹馬の爆笑男を見た釈迦は「西郷は優しいからなぁ」と言いつつも、「西郷に飯を奢られる事で妬みに取り憑かれたのかもしれないから奢るのは止めろ」と注意しました。(ダークサイドに堕ちたNくんが「よぉ!成金!」と西郷さんの心を折った過去を彷彿とさせますね)

また、①の坂本事案に関しても新たな脅迫メールが届いており、その内容は「1ヶ月の間猶予をやるから引退するか、長期休業するか、恋人(他人)と別れないと更なる爆弾をばら撒くぞ」というもので、流石のSAKAも「どうすりゃいいんだよ」とお手上げ状態です。(スライドめくるたびに演技するの面白かったです)
見てる側からすると、この犯人は幼稚だなぁ(LINEアカウントを載せて「友だちを追加」って出てきたの面白かった)という印象を受けますが、被害者からすると日常生活を脅かす粘着攻撃はたまったものではありませんよね。

 

西郷さん「フレンズじゃないですよね?笑」
坂本さん「犯罪者だろこれ! 何でお前と友達になれると思うかね!」


そしてとうとう、ジャスティス坂本は警察と弁護士に相談して情報開示請求を行い、断罪よろしく世界初の『告訴状の実況プレイ』を決行したのです。
このエンターテイナーの奇策にファンは歓喜のコメントを流し、数分前まで盛況だった煽りコメントがだんまりを決め込むという逆転坂ちゃん反転裁判!
「そんなに顔が見たいなら裁判所で会ってやる」という名言の後に「傍聴席に行きたい」というコメントが流れたのを私は見逃しませんでした。恐らくその人はデスノートの死神の目でも持ってるのでしょう。坂本さんの声って夜神月に似てるからなぁ。(白目)
また、迷惑を被った一般人の方(2名)は精神的被害を受けてネットに触れたくないという状態になってしまったようです。この責任についても坂本さんが慰謝料を払うと説明していました。

とりあえずここまでが前半戦の話です。 

佐々木、北弁護士「懲戒請求者6人」を訴える…約20人と和解、残りも順次「提訴予定」 - 弁護士ドットコム

東名あおり事故でデマ被害、建設会社が投稿した8人提訴:朝日新聞デジタル

近年では弁護士に対する大量の懲戒請求や、東名高速煽り運転事件とは無関係なのにデマを流されるといったような、意味不明の正義感が暴走してネットトロールを突き動かす事案が多発しているように感じます。分かりやすく言えば『私刑』に快感を覚えた人間が集団化しているわけですが、そうした人々に理路整然と説明したところで、宗教性を帯びてしまったら論理に飛躍があってもお構いなしです。小学生ラジオの西郷さんでさえ「主語と述語をちゃんと述べてよ」と言っていたのに、全く頭のおかしい大人が多くて困りますね。
少し話が変わるのですが、最近テレビで『大衆の反逆』という本について知りました。今回の騒動と全く同じ事が書かれていて偶然の一致にしては気持ち悪いなぁと感じました。

この本を書いたオルテガが生きたのはスペイン内戦の頃で、農村部から都市部へと人々が移動する時代でした。農民だった人々は所属を無くして、都市で再教育されて代替可能な存在へと平均化されます。そうすると人々は他人と同じ事に快感を覚え、集団化する事で気が大きくなるのです。これは『慢心した坊ちゃん』という秀逸な言葉で表現されていました。
しかし、所属を無くした人々にはコミュニティの繋がりが無く、これをオルテガは映画を見る空間だけしか繋がりが無い『クローク型共同体』と、一緒に現象を楽しむだけの『カーニバル共同体』に分けたのでした。
スペイン内戦やナチスの時代から話を幕末志士へと戻しますが(ややこしいなぁ笑)、①の犯人達は炎上を楽しむカーニバル型の繋がり、②は西郷さんと同じ空間を共にしたクローク型の怨恨なのです。これはもうなんと言うか、そういう時代になってしまったんでしょうね。
ちなみに本を書いたオルテガはこの事に気付いて抵抗しましたが、危険に晒されて国外へ逃げるしかなかったという結末です。
なんとも恐ろしい話ですがここからは後半パートです。

【後半戦】
③Syoくんの話

性同一性障害に悩みながら就職するも、職場でイジメ被害に遭って疲労困ぱいしているSyoくんはサムネを描くのにいっぱいいっぱいの状態で、代わりにスマホリングやDVDやカフェのデザインをhalさん(作風を真似したり模写の天才らしい)にやって貰っていたと坂本さんが説明しました。
こうした裏事情を説明しないままだった事を謝罪し、Syoくんのグッズだと思っていた方のために返品の対応もするそうです。
ただ、この時の視聴者の反応は

「Syoくん大好きだから無理しないで」

「幸せでいてほしい」

「別にいい」「これはしゃーない」

「しょーさん頑張れ!」

「会員ファンが返品すると思う?」

「Syoくんの復活をゆっくり待ってるよ」

といった、好意的なコメントが大半でした。

④最後に

釈迦「団結してやるなら汚職政治家とか巨悪をやればいいのに、リアル充実してない実況者狙って誰も得しないよね」
ゲラ「オーバーキルみたいなもんですからねw キルはされてないけどw」

2人は今回の騒動の虚しさや悲しさを嘆き、アンチに自制を促しつつ、坂本さんが居ない間のSM配信の紹介をして締めくくろうとしたのですが…。

⑤送られてきた裸体写真と引き換えにグッズを横流しした漢坂本

ばかちゃん「君には告訴状ではなく感謝状が行く!」
西郷さん「ばかこの! エロぼんずがっ!」

メールアカウントを停止する前に女性から裸体の写真が送られてきて、オナ禁リセットしてしまった誠実な性的倒錯者の漢坂本は、押入れの中で余っていたグッズを横流ししてしまったと告白。
その後、賢者坂本が「もうメールを送ってこないで下さい」と対応したところ、女性が怒ってグッズの写真をリークしたそうです。それが今回の騒動で唯一本物の情報であり「みんなで探そうね♡」と視聴者をネットの海に駆り立てるのでした。

「坂本のファンやめます」
「白まりも」
「ばかたれこの!」
オナ禁開示請求」
内容もコメントも小学生には見せられないような内容ですが、罪滅ぼしにハニートラップの坂からボツ素材DVDの全プレ告知と今週末にアップされるくにお最終回の告知がありました。

 

西郷「どんな事があっても、楽しくね」坂本「2人でやっていこうな。また戻ってくるからな! じゃあ、いつか」

こうしてチェックメイトな放送は終了したのでした。

終わりに

感想としてはどうかしている人が多いという事と、そうした人々に対しては法律家が出てこないと対処ができないという事は深刻に思います。私達はインターネットによって、遠くにいる顔の知らない人とも繋がる事ができるようになりましたし、それによってクラウドファンディングのような今までにない直接的な経済支援の形が現れました。これは良い側面ですね。

その一方で、顔が見えないという事で短期間に大勢の人間が残酷な事をするというデメリットが肥大化しています。社会実験の代表例にミルグラム実験というものがあります。医者の命令に従って電圧を上げていくと、電流を流された人間の声が聞こえてくるという有名な実験です。たとえ問題のある命令であっても、権威のある人間から与えられた命令であれば、人々は疑う事なく実行するという恐ろしい実験結果がここにあるわけですが、今回の騒動を踏まえると全体主義に染まったカーニバル型共同体の場合、命令の主に権威があろうとなかろうと快感を得られるのであれば従うのではないでしょうか? 匿名掲示板に書き込む事に快感を覚えた人々は、誰の命令とも分からない暴露合戦に興奮し、顔の分からない幕末志士の悲鳴がラジオから流れてくる事に絶頂するのです。

性的倒錯者じゃないかっ!笑

そんなクソみたいな現実だからこそ、幕末志士で癒されたり、腹筋を割ってシェイプアップする方が多いのでしょう。
あと見ていて気付いたのですが、坂本さんが休業宣言した時に西郷を一人にするのは可哀想かもしれないと言った後、「可哀想なのはそっちだよ。何も悪いことしてないのに」と西郷さんは返したんですよ。それで今回も強要未遂よりも住居不法侵入のほうが重いのに西郷さんは坂本さんに対する強要未遂のほうが重いと考えていたんですね。なんて優しい人なんでしょうね。それに比べて坂本さんは何なんでしょう。いつだったか、西郷宅にクーラーが無くて熱中症で倒れた時に、坂本さんは西郷さんが自作した冷風扇を見て笑ってましたからね。今回なんて男性リスナーから送られてくる腹筋画像にはピクリともせず、女性リスナーのエロ画像にプレゼントと感謝状を贈るとか。笑
カリスマ性があるが故に、坂本さんの周囲に天才と犯罪者が集まってきてしまい、最終的に自分は犯罪者に染まるというバッドエンド(休止ではなく謹慎という)が今回の放送の一番面白いところだったと思います。

Mさんの熱いツイート。
くにお最終回楽しみです。

おまけ

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このナターリアのgifを作った直後に札幌で消臭剤の爆発事故が発生して全く笑えなくなってしまったのですが、今回は見切り発車で適当に描いたナターリアの漫画『さらば愛しのフレンドリーファイア』が実写化されて面白かったです。

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ナターリアは正義。

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あとこれは全く関係ない話なんですが、書くところがないのでついでに書いてしまいます。

私が好きなアプリにミルクチョコというゲーム(運営が素晴らしくて、収益の一部を学校に寄付したりしてる)があって、わりと最初の頃に「パニ山パニ夫」というユーザーネームも見たことがあるんです。こんな所にも幕末志士のファンがいるんだなぁと思っていたらーー

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別人の「saka」「ナタリア」に撃たれまして。笑

次会ったら全力で仕留めに行こうと思ってます。

「ごめんな、マイフレンドよ。」

やっぱ敵だったかぁ。笑