機関車トーマスとホームアローンの間に。
伊坂幸太郎という名前は聞いたことがあったけど、誰やねん状態のままこの本を借りました。
後で知りましたが「アヒルと鴨のコインロッカー」の作者さんだったんですね。
これも全て伊坂幸太郎さんのおかげですねぇぇぇぇぇ。
さて、話を元に戻します。
「ガソリン生活」というタイトルから、『車に寝泊まりする男の話なんじゃねーか?』というイメージを持ちましたが、もちろん違いました。ごめんなさい。
望月家の4人が緑のデミオと共に有名女優の死亡事故に巻き込まれる「カースタント小説」とでも言いましょうか。
物語の主人公が車というのが特徴的で、車たちは乗車している人間の会話や風景から知識を取り入れて、駐車場で情報交換をします。
自分の意思で動くことができない車の性質がストーリーに反映されていて、それゆえに文章がややこしく感じるところが多々ありました。
しかし、そのややこしい会話の全てが伏線であって、読み終える頃には綺麗さっぱり回収されております。
死亡事故はダイアナ妃の事故が参考になっています。
これについて車たちが意見を交わすシーンがあるのですが、ここで希望的観測というかネタバレがされているので、女優の死に関しての騒動は驚きませんでした。
面白いと思ったのは、望月家の隣に住んでいる細見氏が最強すぎるところ。
それと、望月家の次男坊の友達がいじめられるエピソードがあるんですが、これも今風だなぁと。
『ネットにアップするぞ!』って笑
実際こういうイジメにあったら裁判所に引きずり出してボコボコにして、賠償金をふんだくりましょう。
再びその動画がアップされたら、アップした人間を告訴して金を巻き上げる。
これが「賠償生活」ですね。
最後に「エピローグ」のパートが良かったですね。
でも、そのデミオは全て覚えているっていうオチで。
まぁ、よくできてますねぇ。
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2013/03/07
- メディア: 単行本
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