私はわりと虫が好きだ。だけど、カナブンとコガネムシの違いが分からない。検索してみると「カナブンは角ばっていて翅のところが逆三角形。コガネムシは丸い」と書いてあった。なるほど。「カナさん、コガネまる」と覚える事にしようと思う。
ではコイツはどっちなんだろう。
昨日の夜、暗い部屋の中でスマホを見ていたら左目の上に何かが顔に激突した。撃たれたのかと思ったがそんなわけはない。勢いよくブーン!という羽音がしていて、明らかに光に反応していた。急いで部屋の電気を点けるとこの金色のカナブンだか、コガネムシだか分からないやつがいた。大きさは私の足の小指の爪ぐらい。電気ラケットで身動きが取れないようにしてビニール袋に入れた。(もちろん感電させてない)
こんな金色に光るやつは見た事がない。
『どうぶつの森』のたぬきちに売ったら高く売れそうな発色をしている。
全体的にみると丸い。
「じゃあコガネムシだな」
しかし下から見たシルエットでは角ばってるように見えなくもない。
「じゃあカナブンだな」
結局、カナブンなのかコガネムシなのか分からない。一体なんなんだ。そして眠い。深夜2時に何をやっているんだ。
「袋の中でずっとブンブン飛んでるからカナブンでいいや」
そう思いながら、7月の終わりの窓から逃した。