アベノマスクに関するメッセージに加え「UP CLOSE」にご出演頂く、作家・平野啓一郎さんに聞いてみたい質問など、今夜もたくさんのメッセージお待ちしております! #jwave #jamtheworld
— JAM THE WORLD (@jwavejam) 2020年4月21日
検査スムーズ、支援充実… 韓国・釜山赴任の記者、2週間隔離生活ルポ https://t.co/8SLFuRhACb #西日本新聞 #jamtheworld
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
今夜のJamTheWorldのゲストは平野啓一郎さんでした。以前、番組にゲスト出演された時には普段は居ない女性スタッフさんが見に来るほどの人気ぶりでしたが、今回はリモート出演だったので、見えないところで肩を落としているスタッフさんがいるかもしれません。
冒頭、青木さんが西日本新聞の記者さんが釜山に赴任した際のルポを紹介していました。空港に降り立つと検査され、隔離されて6時間後には検査結果が知らされ、2週間分の生活物資が届いたという話です。
以下はツイートメモになります。
青木理さん)時節柄、スタジオにはお越し頂けませんが、ゲストは作家の平野啓一郎さんです。せっかくなのでポストコロナの時代についてお訊きしたいと思います。平野さんこんばんわ
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
平野啓一郎さん)よろしくお願いします#jamtheworld
青木さん)色々と訊きたい事がありまして。えーっと、どうですか?
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
平野さん)笑
青木さん)政府、市民社会の反応を含めていかがでしょう?
平野さん)日本は幸いにして2月3月の死者数は抑えられていた。他の国を見ればどのような対応をすればいいか分かっていたはずなのに現在は後手に回っています
平野さん)昨年の台風の際にも自治体に任せていましたが心配です。どのような状況になったら解除されるのかというシミュレーションが見えてきません。来年にオリンピックをやると言ってしまった以上、矛盾するような事ができないのかもしれません。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
リスナー)平野さんみたいな国会議員いないんですかね?
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
平野さん)ワクチンについては早くとも18ヶ月後だとビルゲイツも言っていました。五輪が開催されるとなると、大体1千万人が来ると言われています。専門家が数年単位になると言ってる以上、現実的ではないし、リソースも割かなければなりません
平野さん)与党はやると言ってますが、野党には1つの意見としてオリンピック中止と言って欲しい。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
僕はもともと反対でしたが、「オリンピックの頃にはアベノミクスでイケイケ」と考えていたのとは違うわけですから、結局中止するのと、今中止を判断すのでも違うと思います。
青木さん)僕は今の政権の本質を見誤っていた気がして、緊急事態条項が必要だと言っていたのに、目の前に緊急事態が現れるとハンガリーのように強権的な事をするのではなく、なんというか、無策で能力が欠如していたのではと思うんです
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
平野さん)緊急事態宣言に及び腰だった点については、一見意外な気はしますが、新自由主義の中で福祉についてどう捉えているのかで見ると一貫しています。被災者については冷淡で、一被災者の問題としていたものが現在は全国的な問題になっていると思います
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
平野さん)専門者会議のシミュレーションについても分かりにくいですよね。個々がSNSで発信したり、noteで発信したり、西浦さんの意見については官房長官が政府の公式見解ではないと言ってました。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
平野さん)ニュージーランドの場合はリスクレベルを設けてロックダウンをするかどうかを分かりやすく示しています。科学的な見通し立った手段を用いる事で、国民は自分達が現在どのような状況にいるのか把握でき、不安を和らげる事もできます
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
青木さん)記者の追求力不足も感じてしまいますが、もう1つ市民社会側の問題として有力な表現者がある特定の職業を侮蔑したり、こういう時は政府を批判すべきじゃないという意見もあります。これについてどうお考えですか?
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
平野さん)民主社会に生きてる自覚が欠如してると思います。殿様からお金を恵んで貰っているのではなく、僕たちはより良い社会の運営資金として税金を払っています。代表を選び、要求し、社会を良くしていくというのが民主主義です。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
平野さん)人格攻撃は逆効果になる事もあると思いますが、現在何が不足してるのか要求した結果、10万円の支給だったり、ダイヤモンドプリンセス号に乗り込んだ岩田教授が、ゾーニングできてないと指摘して改善したわけです。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
Σガチャガチャ!!
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
青木さん)ん? なんか落ちました?
平野さん)いえ大丈夫です。
✳︎たぶん椅子の背もたれの音だと思う
青木さん)平野さんにたくさん質問が届いてます
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
リスナー)世界のパワーバランスの変化についてどう思いますか?
リスナー)ポピュリズム以外の新しい選択肢について
平野さん)僕たちは非日常の感覚を持っていますよね。SARS、MARSと感覚がそんなに空いてない。遠からず新たな感染症が出てきてもおかしくないし、災害が起こる事を考えると、日常はその小康状態と考えたほうが良いと思います。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
平野さん)何かあった時には日常から非日常にすぐ切り替えられるように社会インフラを整備すべきだと思います。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
青木さん)気候変動や人類のライフスタイルが感染症を起こしやすくしてるかもしれないと言われていますね
平野さん)例えば、僕たちが徐々に自由を手に入れていく時に韓国のように公権力がトラッキングしてくるという議論があります。ずっと監視下にあるのではく、個人情報にどのようにアクセスするのかを決めておく必要はあると思います
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
平野さん)オーストラリアやアマゾンの火災もありました。長期的なタイムスケールで考えていく必要があります。気候変動なんて10年前まで漠然的なものだったのに、肌感覚で感じてきている。感染症が流行してる中で避難所には行けませんから、雑魚寝するなんてのは卒業する必要があると思います。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
青木さん)AIなんか導入されたら、公権力や企業がアクセスしてくるにきまってますよね
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
平野さん)マイナンバーのように全てを紐付けるのは問題があって、移動のみトラッキングするというように決めるべきです
リスナー)アフターコロナとこれからの平野さんの作品について
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
平野さん)僕は冷戦、911、リーマンショックと影響されてきましたが、20年代はこのコロナの影響を受けるでしょう。一方で文学を読むなら解放されたいという声もあるかもしれません
青木さん)文学と感染症でいうとカミュの『ペスト』や開高健の『パニック』だったりありますが、平野さんはどうですか?
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
平野さん)僕の認識で言うとずっと自宅でちっきょしてると分人のバランスが変わっていくと思います。
平野さん)僕は懐疑的だったズーム飲み会をやってみたら、これはこれでアリだなと思ったり、ズーム会議の背景に海があったり
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
青木さん)先週のゲストの宮台さんの背景が海でした
平野さん)笑
平野さん)辛辣な現状に目を向けるのも大切ですし、開拓するのも大切だと思います。ここにはユーモアも必要です
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
青木さん)こんな事訊くのもあれですが、ズーム飲み会やったんですか?
平野さん)大学時代の友達です。居酒屋だとカロリー取りすぎちゃうんですけど、ズーム飲み会だとチビチビと…
青木さん)作家というと原稿用紙クシャクシャにして頭かきむしってる印象なので、外出できないのは苦じゃないのかななんて思うんですが?
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
平野さん)書店のイベントや海外のシンポジウムなど含めて回っていたので、物理的に接触できないところは出版業界が考えるべきところでしょうね
青木さん)ポストコロナからズーム飲み会までありがとうございました。またお願いします
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年4月21日
平野さん)ありがとうございました
青木さん)楽しかったですね
メモここまで。
平野さんの語り口は相変わらずシャープで分かりやすかったです。それに比べて政府と専門家会議のコミュニケーションと、補償の説明は本当に分かりづらいですね。新自由主義で公共サービスを切り売りし、小さな政府になった時には社会保障が機能不全に陥るというのは同感です。
それと、青木さんは平野さんが感染症をテーマにした新作を書いてくれるのを期待しているようでした。カミュは戦争を感染症に例えたところがあるので、文学的に表現するなら、感染症をまた別のものに例えて表現する事になるかもしれません。もう既に書き始めてる作家がいたりして。
(おわり)