夜8時台には、ニュース・スーパーバイザーとして、本日は安田菜津紀(@NatsukiYasuda )が登場!今夜は『スーパーシティ法案』について、NPO法人「アジア太平洋資料センター」の共同代表、内田聖子さんと一緒に考えます。#jwave #jamtheworld
— JAM THE WORLD (@jwavejam) 2020年6月3日
今夜は「スーパーシティ法」について内田聖子さんが音声出演。私が見る限り、報道番組でこの法律を詳しく解説してるものはほとんどなかったので、取り上げてくれて嬉しいという気持ちの反面、内田さんは法案が成立する前から警鐘を鳴らしていたので、できる事なら法案が成立する前に特集して欲しかったです。
以下、メモです。(正確なものが知りたい方はradikoのタイムフリーでお聞き下さい。期間は1週間以内なんだからねッ!)
『スーパーシティ法について』
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
安田菜津紀さん)こんばんわ。よろしくお願いします。
内田聖子さん)よろしくお願いします。#jamtheworld
安田さん)この一ヶ月ほど、新型コロナや検察庁法について注目されていましたが、スーパーシティ法は取り上げられてなかったように思います。政府としてはどんなメリットがあると言ってるのでしょう?
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
内田さん)国家戦略特区の中では、今ある規制を取っ払って実証実験をします。住民サービスの充実をして、お年寄りでも時間通りにタクシーが来て、待ち時間なくお薬がもらえるという事を言ってます。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
安田さん)去年の1月に国会で成立しなかった理由は?
内田さん)内閣法制局のチェックを受けて、憲法94条に違反すると指摘されました。これは国の法律の範囲で条例を制定できるという当たり前の話ですが、有識者会合には竹中平蔵さんが入っていて「ミニ独立政府」と言っていました。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
内田さん)そこまでの権限を自治体に与えてしまえば、国と自治体、首長のあり方も変わってしまう。その後、法案が修正されて今国会にかけられました。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
安田さん)修正してきたとはいえ、改めて出してきて、成立させた狙いは?
内田さん)2014年に日本を世界で一番働きやすい場所にするとか、岩盤規制を打ち砕くと言ってたのを覚えているでしょうか? 一つの起爆剤にして国家戦略特区を盛り上げていこうとするのが一つ。そして、スマートシティはアメリカや中国が強いので、日本でも企業を育てたいという狙いがあると思います
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
安田さん)今のお話の後半で引っかかるのが、日本では研究費を削られてしまい、著名な学者さんでも研究費を得るために、クラウドファンディングを行っていますよね? ちぐはぐのように感じるのですが…。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
内田さん)おっしゃる通り。研究開発を分厚くしないと育っていかないと私も思います。
安田さん)新型コロナや検察庁法に隠れてしまって、国民的な議論をしたとは言えないと思うのですが、審議時間のほうはどうだったのでしょう?
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
内田さん)衆参合わせて11時間で終わってしまいました。まさに検察庁法や黒川さんの賭け麻雀が議論された日に決まってしまった。
リスナー)セキュリティの問題があると思います。小説1984の世界とまでは言いませんが、情報が正確に使われるとは思いません。しかし、新型コロナの世界では役立つものもあるのでは?
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
内田さん)メリットの部分を政府は強調しますが、デメリットの部分に関しては甘いと思います。
安田さん)与党側の賛成討論がなかった記憶があるのですが?
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
内田さん)率直に言って、必ず通る法案だと思っていたのでわざわざ説明する必要もないと思ったのだと思います。重要な点について付帯決議が15項目も付いていますが、法的拘束力がないので内容に盛り込んで欲しかったです。
内田さん)セキュリティも中国やアメリカに比べて弱い。つい最近でも、NTTコミュニケーションが攻撃されて自衛隊の情報が漏れた可能性があると報道されていました。あとはリクナビの問題もありました。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
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— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
内田さん)企業と自治体の情報が繋がって便利になると言ってますが、横断的に共有されてしまうと、日本の個人情報保護法では対処できない。EUと比べて弱いんですね。クッキーやIPアドレスも個人情報として定義されていないんです。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
安田さん)年金の情報流出の問題とかもありましたが、管理の問題でいうと政府は企業の持つ情報を共有しないといけないと思うのですが?
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
内田さん)合意形成について政府は区域会議という場に、住民に入ってもらうと言いますが、ここに入っているのは企業、自治体の長、内閣で住民の存在はない。
内田さん)住民の意見がどれだけ聞き入れられるのか曖昧で、「個別の案件については区域会議のほうで決めてもらいます」という逃げの答弁でした。多くの人は自分の街が知らない間にスーパーシティになっていたと後で知ると思います。#jamtheworld
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
安田さん)参加してる事業者がどのように選ばれるのかについてはどうですか?
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
内田さん)G20サミットが大阪で行われた頃から、参加したいと思ってる企業と自治体との交流サイトを作っていました。そこには海外の企業もありました。
内田さん)国会で追及されていましたが、既に自治体との関係を持っているのに「公募で平等にやります」と言われてもーー。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
安田さん)出来レース化してしまいますね。
内田さん)企業に上納ではないですが、一定の手数料を払っていく事になります。
安田さん)海外でスーパーシティが上手くいってる事例は?
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
内田さん)スマートシティは国際的には伸びている潮流があります。特徴的に言えば、中国みたいな国は国家権力が強くて人権侵害があっても、政府が成功と言えば成功。私は嫌ですが。ドバイなんかも企業の力が強い王様の国ですね。
内田さん)何を成功というかで評価は変わると思います。わりと大きな都市、大阪市なんかは万博の跡地を使いたいと思ってるみたいですが、ほとんどの人は知らないですよね。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
安田さん)今後、必要となる具体的な規制は?
内田さん)監視社会と便利な社会を天秤にかけるというのはどの国もやっていますが、法律があっても悪用してる事例があります。そうなると信頼性、透明性のある政府が必要です。マイナンバーの普及率が14%と低いのは、政府に対する不信感が強いからだと思います。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
内田さん)色々な人がいるし、色々な意見があるので、民主主義の合意形成には時間がかかる。一気にやりたいと思ってる国とは水と油だと思います。
— 海老原いすみ (@ebiharaism) 2020年6月3日
安田さん)またぜひご意見伺わせて下さい。内田さんありがとうございました。
内田さん)いえいえ、ありがとうございました。
✳︎メモここまで
冒頭で書きましたが、報道番組が法案の成立前に、問題のある法案を取り上げないのは良くない兆候だと思います。
種苗法は柴咲コウさんがツイートしなければ、スーパーシティ法と同様に成立していたかもしれない。その傍らで記者は賭け麻雀をやっていたりするわけで、食品業界に忖度して報道しなかったのでは?スーパーシティ法案はNTT西日本、日立、NEC、富士通に忖度して報道しなかったのではないか?と思ってしまいます。
(おわり)